『効率と安全を両立するワクチン接種「長岡モデル」』 第119回日本内科学会講演会での発表を終えて 〜Dr.田村編〜
2022年4月17日、第119回日本内科学会講演会の一般演題ポスター発表を行いました。
今回もハイブリッド開催となり、ポスター発表は、あらかじめ発表スライドを専用サイトにアップロードし、当日のZoomによるオンラインでのWEBプレゼンテーションという形で行われました。
通常の内科学会では、会場にポスターを掲示し、ポスターセッションの時間に座長による進行で演者の発表とその後の質疑応答が行われますが、オンラインでも、座長とそのセッションの演者らが参加し、同様の形で行われました。
コロナ禍での学会・研究会開催に運営側も参加者側も慣れ、スムーズに進行していました。
私は、「当院における新型コロナワクチン個別接種の運用」という演題名で、当院を会場としたワクチン接種の取り組みについて発表しました。
ワクチン接種の運用システムを当院で構築し、運用結果を報告した内容です(発表内容詳細はエールアカデミアに記載しています)。
感染症のセッションで発表しましたが、座長(近畿大学 吉田耕一郎先生)・他の演者は皆様、大学在籍の先生であり、発表内容は普段の仕事から離れた馴染みのないものだったと思います。
そういう意味では“異質”な発表で他の演者からの質問はありませんでしたが、座長から、私達の構築した「長岡モデル」のユニークさについての確認と、若者を中心に接種率が伸びていない追加接種に関しての当院での現状や啓蒙活動の有無についての質問がありました。
集団接種さながらの接種体制をとりながら、医師が問診と同時接種を行うことが「長岡モデル」の大きな特徴であり、それにより、効率性と安全な運用を同時に実現できたことを強調しました。
すなわち、効率的な短い待ち時間は緊張を助長する時間を短縮することにつながり、また、医師が接種時に副反応リスクを把握し事前対応したり、副反応出現時にも的確に判断できたりと、不要な救急搬送を回避できたということです。
追加接種に関して、休前日・土曜日は現在でも多くの接種予約が入っており、接種希望者のニーズに応えることができていること、追加接種や小児へのワクチン接種に関して、当院ホームページや地域の情報誌に記事を掲載し情報提供している旨を回答しました。
座長は、一日接種数の多さに驚かれていました。
「長岡モデル」は、各々のスタッフがよりよい運用を考えた結果、必然的に構築されたワクチン接種運用システムです。
同日、伊藤医師も当院の出張職域接種の取り組みを報告しましたが、今回の私たちの発表は集団ワクチン接種のあり方に一石を投じたものと思います。
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