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ドクターズコラム特別編 -新型コロナウイルスワクチン接種講習会に参加して-

4月17日に長岡リリックホールで開催されました、長岡市主催の「新型コロナウイルスワクチン接種に関する講習会」にエールホームクリニックから鈴木、藤本が参加してきました。
磯田市長、草間医師会長、市内病院長、他医療機関関係者をはじめ、報道関係者の方々など多くの方が来場しており、ワクチン接種に対する関心の高さがうかがえました。
磯田市長、草間医師会長の挨拶に続き、太田匡哉先生から、医療従事者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの接種経験、有用性・副反応と対応方法についての講演がありました。
続いて、高齢者施設入所者の接種を実際に担当された先生方の体験談や市の担当者から今後の接種スケジュールなども伺うことができ、非常に有意義な講習会でした。

新型コロナウイルスワクチンは2回接種することで発症や重症化を95%程度減らすことができるといわれています。
これはインフルエンザワクチンの40-60%と比較しても高く、予防効果が期待できます。
蔓延を防ぐためにも多くの方がワクチン接種を行うことが大切です。

長岡市をはじめ多くの自治体では、主に大きな会場で土日に行う「集団接種」と、診療日にかかりつけ医療機関等で行う「個別接種」の2つの方法での接種が計画されています。
しかし、長岡市内15万人以上におよぶ接種対象者にスピード感をもってワクチン接種を行うためには、この2つ以外の方法も考えていく必要があります。というのも、発熱や倦怠感、注射部位の痛みなどは接種の翌日に起こることが多いとされるからです。
今後はじまる、働く世代への接種を土日に集中させてしまうと市民生活やまちの機能に影響が出ることも考えられます。接種を希望される方の生活スタイルに合わせたフレキシブルな接種機会を確保し、接種スケジュールを分散することが重要であると考えます。

一方で、スケジュールを分散しにくい事情もあります。
ワクチンの取り扱い方法が煩雑なこともありますが、それよりも大きな問題が、接種を行う医療者・運営者側の人手不足です。
すでに接種を担当した先生方の体験談では問診票の確認、ワクチンの準備、筋肉注射、接種後の観察、次回接種の確認や電話対応など、多くの人手が必要となります。
実際の手技を行う医師と看護師だけではなく、患者さんをみる「目」の数や事務手続と運用を行う「手」の数も大切です。

エールホームクリニックは、これら接種機会の限定と人員不足の2つの問題を解決すべく、医師、看護師だけでなく運営スタッフも一丸となって長岡市内の接種事業に全面的に協力していきたいと考えています。
まずは接種開始に向け、新型コロナウイルスワクチン接種チームを結成し、全職員でワクチンに対する理解を深めて、万全の体制で接種開始日を迎えられるようしっかりと準備してまいります。

そして、ゆくゆくは皆で勉強したこと、ワクチン接種チームで経験したことを蓄積・分析し、「市民の皆様が本当に望む予防接種」について考えていくつもりです。
経験したことを無駄にすることなく、未来につながる一大プロジェクトにしていきたいと考えています。

まだワクチンの供給量が少ないこともあり、接種開始まで少し時間がかかるかもしれませんが、1日も早く、市内全接種対象者のワクチン接種が完了できるよう、スタッフ一同、長岡市に全力で協力していきたいと思います。

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