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私は将来、優しい大人になりたい、です

タイトルは小学校の卒業式で私が発表した将来の夢。たしか、卒業証書をもらう前に壇上で一人ひとり発表しなくちゃならなかった気がする。

そんで、得意なこともやりたいことも好きなこともたいして無かった私が絞り出した夢。夢って呼べるかは微妙だけど、でもちゃんと、ほんとのことだったから。

なんだか久しぶりに文章を書いてみたくなった。

偶然 #やさしさにふれて  というコンテスト?なんかよくわからないけど、募集してるようだったので、ちょうどいいや、やさしさは私のずっとテーマだったから、書いてみようと思ったんです。

小中学生の時、文を書くことが好きだった。でもネットとかいろんなことを知っていくうちに、自分より上手い人だらけで、自分の文がちっぽけに思えて、書くのが怖くなった。あれ、こんな歌がBUMPにあったな。

そんなん、当たり前なのに、ね。ちっぽけなのに好きでいる勇気がなかった。

だけどそろそろそんな自分も受け入れてあげたいなあ、って。誰かのことを受け入れていくためにも。

卒業式の後、ほとんど関わったことのない先生が、「あなたの夢素敵だよ、そんな大人になってね」みたいに声をかけてくれた。夢として発表するには合ってなかったかな、と不安になってたから、その言葉はすごく嬉しかった。

大学3年生の時、就活で聞かれた。

「どんな人になりたいですか?」

たしか就活始めて一発目の面談だったかな。自己分析とかもやってなくて、なんて答えればいいのかわからなくて、やっぱり捻り出したのが

「やさしい人になりたいです」

だったんだよね。先方はちょっとの沈黙の後、「…それはね、みんな、いい人にはなりたいものですよ。だからね、もっと具体的にどんないい人になりたいか、考えていかないとね」と諭されてしまった。

そりゃーそーですよね、、。小学生の時から何もアップデートされてないっすもん、、。でもね、それしかぴったりな言葉を知らなかったのよ。

優しさがなんなのか知らんけど。



今回文を書く際に、岸田奈美さんのお手本文を拝見しました。お手本なんてもんを見せられちゃったら書きづらくなるだろ〜と思いつつ、まあちゃっかり見ちゃう辺り私なんですが、まあ見たらめちゃくちゃ刺さりました。すげー。

その中で近内悠太さんの「世界は贈与でできている」って本が紹介されてるんですけど、ちょろいので買って読んだのですが、これまたやべー。私の苦しみを説明する言葉を手に入れた感じ。 

勝手に読んだ前提で書きます(笑)

私は周りの人からもらってきた思いとか優しさに対して、何か返さなきゃ返さなきゃ、って必死になってたんだよね。私は何も持ってないから、何も返せなくて、いつも申し訳なかったし苦しかった。
そっと差し出してくれた優しさを交換にしてた。

それは子供の時親から「私はこんなに頑張ってるのに、あなたは、、」と事あるごとに言われて負い目を感じてきたからかもしれない。親の苦しみはわかったから、わかった上で私には見合う返礼品がなかったから。

私は優しさは人に与えるもの、と思ってたんですよね。でもね、この本とか私の周りの人から、もしかしたら優しさって受け取るものなのかもしれないなあ、って、教えてもらった。

私の大好きなBUMP OF CHICKENの「ひとりごと」って歌の中にそういえばこんな歌詞がある。

ねえ 優しさって知ってるんだ
渡せないのに貰えたんだ

ああ、私は優しい人になりたいと言いながら、人に優しくされるのを恐れて(自分に返せるものは何もないから)、人からの優しさをうまく受け取れて無かったのかもしれないなあ、って。

だからね、これからは、誰かからの優しさをしっかり感じれる人になりたいんです。そしてそれは、その優しさをくれた人に返すものじゃなくて、あなたのおかげでこんな素敵なものを受け取れたよ、って体現できる人になりたい。それでね、充分なお返しなんだって信じたい。

わたしは、やさししい人に、なりたいです。

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