見出し画像

読書記録* 歌われなかった海賊へ

逢坂冬馬さんの新作「歌われなかった海賊へ」を読みました。
逢坂さんの「同志少女よ、敵を撃て」(あまりにも面白くて寝るのを惜しんで、熱中して読みました)ぶりの新作でしたので、とても楽しみにしていました。


もう、大変素晴らしかったです。
没入して読みました。
もう一度この世界を味わいたくて、2回目を読み始めているところです。


「歌われなかった海賊へ」の舞台は、1944年ナチス体制下のドイツ。
エーデルヴァイス海賊団という若者たちの集団の物語でした。この集団の存在は、この本で初めて知りました。
自分がもしその場にいたらどうしただろうか、と何度も考えながら読みました。
酷く虐げられている人達の存在を知っても、何も行動できないのではないか…?
「見て見ぬ振りをする人達」の中に私もいるんじゃないか…?と考え込んでしまいました。
私はホルンガッハー先生に共感してしまう部分もありました。
分かっているけど、そうするしなかった…という人がほとんどなのではと思います。
自分は無力だなと感じます。
でも、この作品を読む事で歴史を知り、体感し、向き合うことができたので感謝しています。
きっと多くの人に読まれる作品になると思うので、ほんの少しずつでも世界が変わることに繋がっていくといいなと思います。

これは逢坂さんの作品でもあるけれど、"彼"の作品でもあるんだなと思うと感動が更に込み上げてきます。カバーをめくると黒なのも、それなんだ…!と感じられて良いです。
雪下まゆさんのイラストも、初めて見た時から印象に残る絵だなと思っていましたが、読んだ後に見るとまた更に目が離せなくなる感覚になりました。



またゆっくり読み返していきたいと思います。



:)










この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?