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続・咳止めの薬って、、、薬剤師のホンネ

前回、アスベリンっていう、とっても有名な咳止めの薬について、ほんとに効くのか怪しいことを疑ってみた。
「添付文書」っていう簡易的な説明書によると、「ヒト」じゃなくて「イヌ」の情報がワンフレーズあるだけだった。

ただ、さすがに添付文書だと情報量少ないので、「効かない」レッテル貼るのには早すぎるから、今回は「インタビューフォーム」っていう、もっと詳しい説明書を眺めてみた。

結果は、
なんと、
またまた「ヒト」に関するデータなし!!

うーん、さすがに昔に薬。
大したデータのないものが、惰性で売られ続けて、
「効く」
と思い込まれてるような気が、、、

ちなみに今回みたいに、公的な文書にエビデンス(要は論拠・証拠)がない場合って、論文とかを調べてみるのが良いんですよね。
お正月が明けたら製薬会社に開示の依頼をしてみよう。
製薬会社のデータにアクセスできるのは、医療機関の特権なり。

ちなみに、今回参考にしたのは、インタビューフォームのうち以下の項目です。

Ⅵ.薬効薬理に関する項目
2.薬理作用

(1)作用部位・作用機序: 延髄の咳中枢を抑制し,咳の感受性を低下させることにより鎮咳作用を 示すとともに,気管支腺分泌を亢進し,気道粘膜線毛上皮運動を亢進する ことにより去痰作用を示す。

(2)薬効を裏付ける試験成績:
1)鎮咳作用 イヌ 16mg/kg(チペピジンとして)経口投与により,コデインリン酸 塩とほぼ同等の鎮咳作用(咳嗽犬法)を示す。 作用は 30 分~ 1 時間後に発現し,約 5 ~ 6 時間持続する。
2)気管支腺分泌亢進作用 ウサギ 100mg/kg 経口投与により,ブロムヘキシン塩酸塩 50mg/kg 経口投与とほぼ同等の気管支腺分泌亢進作用(作野氏法)を示す。
3)気道粘膜線毛上皮運動亢進作用 ハト 0.6mg/kg(チペピジンとして)筋肉内投与により,気道線毛運動は 30 分後に 1.5 倍亢進する 。

(3)作用発現時間・持続時間: 該当資料なし
<参考>動物でのデータ イヌ 16mg/kg(チペピジンとして)経口投与により,鎮咳作用は 30 分~ 1 時間後に発現し,約 5 ~ 6 時間持続する。

出典:アスベリンのインタビューフォームより

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