潜在運動系とヨーガ・気功
潜在運動系で動くと、自分の身体が自分でないかのように自動的に動き、その時に外側の筋肉はほとんど緊張しません(放鬆)。主観的には、自動的に動いている感じです。
写真のように腕を挙上してみてください。通常、三角筋は緊張するのですが、潜在運動系では全く緊張しません。筋肉はフワフワのままです。
技をかける場合、相手の力に反応せずに、相手の力を受け流す・吸収して跳ね返すようになります(化勁)。
相手が強い力を出してきた場合、どうしてもこちらは本能的に強い力で返したくなるのですが、その本能を超えていきます。
潜在運動系の気功的解釈は全身放鬆が進んだ段階であり、武術的解釈は化勁の初段階になります。
この潜在系はヨーガの八支則ではプラディヤハーラの段階になります。
スートラ曰く
2.54「プラディヤハーラとは、諸感覚が、それぞれの対象と結びつかない結果、まるで心自体の模造品のようになった状態をいう。」
とあります。
このような感覚になるまで鍛錬することが重要です。
鍛錬が進んでいないとスートラを読んでもわかりませんが、スートラはよいヒントになります。
「模造品のようになった状態」は「荘子」斉物論にある「槁木死灰」の状態とも言えます。このような感覚になります。
ヨーガでは主体は自己(プルシャ)のみとされますので、究極的には身体も外界となります。ですから、身体は模造品のような感覚になるのです。
ヨーガの技法としてはプラーナヤーマまではあるのですが、それ以降は瞑想的になってきます。そこで、私のヨーガではプラディヤハーラの技法を作りました。それによってプラディヤハーラが具体的になると思います。
MBBSヨーガによるプラディヤハーラについては中級講座で公開したいと思います。こちらでもまた、少し書きたいと思います。
てことで、また。
↑私が書いた潜在運動系のテキスト
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