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Bard×ChatGPTの共創論#1:それぞれの強みを生かし合うのが最強への道!

今回は、BardとChatGPTを両方使い、その強みを生かし合う、AI共創論です。

※今回は手を取り合う女の子のロボットをAIで画像生成しましたw

BardとChatGPTの強みとは



データセットのトレーニングの量は、ChatGPTよりBardの方が100倍優れているので、エビデンスが重要で専門的な内容ならBardを使った方がよい、ということを以前書きました。

しかし、ChatGPTの方が文脈の推論が優れていると個人的には思います。それも以前書きました。

それなら、このBardとChatGPTの強みを両方生かして文章生成するとよいと思います。

BardとChatGPTの問題点

では、恒例のシミュレーション、私が作ったプロンプトソフト・仮想空間Xを使って説明していきたいと思います。

両AIを使ってみて思うのは、Bardの方が安定的・現実的にシミュレーションの文章生成ができ、ChatGPTの方が創造性が高いが、ややSF小説っぽく文章生成がされるように思われます。

しかし、文章を生成していくと、ChatGPTはその文章生成の豊かさを保ちますが、Bardの方が文章を生成していくと、同じパターンの文章になっていき、創造性が失われていきます(個人的意見です)。

以下は、その文章です。

このようにBardは、最初は生成文章の表現が豊かですが、段々と話を進めていくと、パターン化してくるのです。しかし、ChatGPTはどれだけ文章を生成しても、その文章表現の豊かさを保ち続けるのです。

これについては、以前、仮説として、Bardの過学習の問題をあげました。

しかし、ChatGPTは文章生成が創造的すぎるため、現実的なシミュレーションがやや難しいと感じました。そこは、Bardの方が現実的に出てくるように感じます(どちらもできるだけ現実的なシミュレーションをする指示を出します)。

Bard×ChatGPTの共創論

そこで、最初はBardを用いて、現実的なシミュレーションの文章生成をして、後にChatGPTを用いて、そこから細部の文章を創造的に派生させていく、ということを考えました。そうすることで、それぞれの強みを最大化することができるのです。

私が思うに、ビッグデータが多ければ多いほど、現実的になるのではないでしょうか。ビッグデータが小さい程、推論になっていきます。言うまでもなく、前者がBard、後者がChatGPTです。

例えば、人間でも知識が多くなれば、その知識に基づいて現実的に考えるでしょう(Bard)。しかし、知識が少ない場合、推論に頼らなければなりません(ChatGPT)。

生成された文章表現を見ると、以上のようなことが考えられるのです。

ですから、まずBardの膨大なビッグデータで全体像を描き、その細部は文脈を合わせるのが得意なChatGPTにやらせるのです。

そして、この両者の強み・弱みを知った上でAI同士が共創していく、人間は指揮者として振舞う、これがAI文章生成の最強への道となります!

Bardで全体像を描き制限をかけよう!

それでは、実際の文章を見ていきましょう!

今回あげるテーマは宇宙開発です。

これをBardにシミュレーションの専門的モデル学習を設計し、現実的なところで制限をかけ、シミュレーションしてもらうように指示します。

それでは、シミュレーションを行っていきましょう!

まずは仮想空間Xを設定し、Bardに宇宙開発についてを聞きます。
すると、以下のように出力されました。

* **2030年** - 火星にロボット探査機が着陸し、水と氷の存在を確認する。
* **2040年** - 火星に有人探査機が着陸し、人間が火星の地面に足を踏み入れる。
* **2050年** - 火星に最初の基地が建設され、人類が火星に恒久的に滞在できるようになる。
* **2060年** - 火星に最初の農場が建設され、人類が火星で自給自足できるようになる。
* **2070年** - 火星に最初の都市が建設され、人類が火星に永続的な家を見つける。

Bardの出力

ChatGPTにフィードバックさせよう!



この情報をChatGPTに妥当かどうかを聞いてみました。

ChatGPTの出力

すると、「提供されたシミュレーションは、現在の科学的な知識と技術の範囲内で妥当な予測と言えます」とChatGPTは評価しました。

ここで、ChatGPTが妥当ではないと判断することがあります。その場合、やり直しを検討するのも一つです。

そして、このデータを元に修正を加えます。

ChatGPTの出力

そして、以下のように続きます。

この修正では、有人探査の実施時期をより現実的な範囲に修正し、火星の基地建設と持続可能な居住地整備にかかる時間を長めに設定しました。また、火星での農業の実現や自給自足能力の獲得については、より長期の時間枠を考慮して設定しました。

ただし、これらの予測も依然として将来の出来事であり、具体的な日付や進展は科学的な進歩や技術の発展、資金調達、政治的な要因などによって変動する可能性があります。将来の火星探査と居住の展望は、常に新たな情報と研究に基づいて再評価されるべきです。

ChatGPTの出力

ChatGPTに細部を指示しよう!


宇宙開発のグランドデザインが完成したところで、ChatGPTに、その細部を創造的に書き込んでもらいましょう。

2024年-2030年までのシミュレーションをChatGPTに指示します。

AI共創論のポイント


すでに2030年の出来事が固定(制限)されているので、ChatGPTはそこにずれないように文章を生成します。しかし、これが固定(制限)されていないと、ChatGPTは創造的に文章を生成するので、現実的なシミュレーションがなかなか行われません。ですから、ChatGPTは制限をどのように上手くかけていくかが使い方のポイントとなります。その制限をBardにやらせればよい、というのが今回のポイントです。

制限がかけられた場合、BardよりもChatGPTの方が文章生成能力が高く、文章を生成しても表現が豊かであり続けるため(個人的意見です)、その後はChatGPTで行っていきます。

Bard × ChatGPT

これはビッグデータと文脈の推論力の相乗効果を狙ったものと言えます。

一方で、人間は、様々なAIの強み・弱みを理解し、それを補い合うようにし、順番を選定し、質の高い文章生成を行う指揮者として振舞うことです。

さて、このシミュレーションは、どこまで妥当性があるのかは私にはわかりませんが、次回の仮想空間Xの自動運転の開発シミュレーションの実験にて説明できればと思います。

それでは、また。


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