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【コッター/組織論】② 8段階の変革プロセス の詳細

こんにちは、白山鳩です! クルッポゥ!

マガジン『能ある鳩はMBA②  ビジネススキルで豆鉄砲』での、ビジネススキルにまつわる情報の紹介です。


前回の記事はこちらです。↓↓↓


今回の記事では、このプロセスを具体的にどう進めていけばよいかについて、

引き続き『企業変革力』『カモメになったペンギン』を参考にしながら見ていきます。


1つの記事あたり、だいたい5分で読めますので、お気軽にスクロールしてみてください!


なお、全て無料で読めますが、

「良い記事だったなあ」

と思っていただけるようでしたら、記事代をもらえると励みになります!


①危機意識を高める

それでは、ここからは8段階の変革プロセスを具体的に見ていきます。

まずは、「危機意識を高める」。


コッターは危機意識に対する周囲の最初の反応は、

「冷ややか」

「心配し過ぎ」

「絶対大丈夫だよ」

「ふざけて取り合わない」

「可能性をあれこれ並べて動こうとしない」

といった内容に終わると述べています。


危機の中にあるのに、周りは賛同してくれないものです。

「絶対大丈夫だよ」あたりを上司に言われた日には、

おまえは「カードキャプターさくら」かと問い詰めたくなることでしょう。


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コッターは

「仲間の危機感を十分に盛り上げないうちに改革へ着手すると失敗する」

と説いています。


そのためには信頼できる同僚・上司をまずは口説くしかありません。

フレームワークと言いながら、泥臭い内容ですが、現実はそんなもんかもしれませんね


少なくとも、

「うちの会社は変わんねえからな」

と愚痴っているよりは、ずっとすばらしいでしょう。


②推進チームを作る

『カモメになったペンギン』では、


「リーダーシップ」

「信頼性」

「コミュニケーション」

「専門的知識」

「分析力」

「危機意識」


の要素を持つ人材がチームに集まるとよいとされ、

物語では、次のようなメンバーをチームに入れる努力が見られます。


①「リーダー」
経験豊富、寛容、めったに動揺しない、だれもが尊敬、知識レベルはそれほど高くないが切れ者

②「参謀」
積極派、タフな実行力がある、意志が強く脅しは通用しない、地位にこだわらずだれでも平等に扱う

③「アイドル」
野心はないが、信用と好感度は抜群

④「若手」
好奇心と想像力が桁違いで創造性豊かなアイデアを持つ、冷静沈着

⑤「評論家」
論理的、博学、好奇心旺盛、社交的ではない、「若手」を支える


これらのメンバーはあくまで参考ですが、

多様なメンバーを招き入れることが、組織をより強くすると言えそうですね。


③ビジョンと戦略を立てる

企業変革できないでいる組織とは、言い換えれば、

「たった1つのやり方が続いてきた企業」

とも言えます。


このような組織は、

①新しい方法を考え出すのがとても難しい

②リスク回避的になる

という特徴を持つことをコッターは指摘しています。


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たしかに、既に成立してしまったビジョンが強い力で社員を縛り、リスク回避的にさせるのは、

行動経済学の「損失回避」の理論からも納得がいくところですね。


そういうわけで、既存のモノに代わる新しいビジョンが必要になります

自分たちだけで見つからなければ、他社事例の参照や、社員へのインタビューを通して、自分たちなりの新たなビジョンを探し出さなければなりません。


④ビジョンを周知する

わかりやすい言葉で新しいビジョンを語りましょう。


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あ、すみません、間違いました、こっちです


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またコッターは、

「必ずしも賛同していないメンバーを説得するために、

スローガンをいたるところに提示しなさい」

と、説いています。


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組織変革チームなら、めんどうでもちゃんとスローガンを掲示してください


⑤メンバーが行動しやすい環境を整える

「何をすべきか」から、

「メンバーをどうケアすべきか」に話が変わりました。


さて、良いニュースが起きているときには、チームも盛り上がります。


一方、悪いニュースもまた常に起きるものです。 

悪いニュースの事例と対処策をコッターは次のように提示しました。


・反対派の行動 ⇒ ファクトで反論する

・社員の一部が不安感に襲われる ⇒ 丁寧に説明する

・小さい単位でのPTが権力を伸ばしたがる ⇒ 直接的に処分する

 

「小さい単位でのPT(プロジェクトチーム)が権力を伸ばしたがる」なんて、もはや何と戦っているのかわからなくなってくる世界で悲しいですね。

死刑にしましょう。

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⑥短期的な成果を生む

クイック・ウィンというヤツですね。

指標はなんでもいいので、

「もう、こんな成果を収めたぞ!」

となれば、チーム内・外のどちらにも大きなメッセージ効果となります。


変革チームを取り仕切る役員のような立場の人間は、短期的な成果を生んだPTを賞賛するのも仕事の1つでしょう。


⑦さらなる変革を進める

さて、随分と変革が進んできました。


「1つ成功を収めたら、そのあとは変革をさらに推し進め、加速させよ」

「ビジョンが実現するまでは変革に次ぐ変革で、手綱を緩めてはならない」

とコッターは説きます。


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改革の途中で一定の軌道修正は必要でしょうが、

改革半ばで「やれやれ」と落ち着いてしまうのもまた問題です。


尖った変革は尖ったまま走り続けさせよ、ということかもしれませんね。


⑧新しいやり方を文化として根付かせる

「新たな行動様式が過去の古い因習に完全に置き換わるまで」が改革の道のりです。


さきほどの「さらなる変革を進める」の延長線にあるもの、ですね。


また、旧来の文化を切り替えるためにトップがすべきこととして、


「旧来の文化がどうして生まれたか、どれほど役立ってきたか、しかし今日ではどうして機能しなくなったのかについて繰り返し説明する」

「新しい人材の採用時には、古い規範や価値観によって選考されないよう配慮する」

「新しい実践を心掛けていない人材を昇進させない」


といった取組が求められます。


ここまで偉そうに書きましたが、

企業変革に留まらず、何か新しいことを始めようとするのは苦難の連続です。


自分の道が間違っていないかと不安になったとき、そっとコッターに立ち返ると勇気が湧いてくるのかもしれませんね。


以上、コッターの8段階のプロセスでした。

次回の記事では、「プラットフォーム」について見ていきます。

おそらく長期連載になるかと思いますが、どうかお付き合いいただければ幸いです。



お楽しみに。

to be continued...

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