見出し画像

霞ヶ関で・・・ 倍返しだ。

半沢直樹が面白かった。

絶賛ロスです、私。

なぜ半沢直樹が面白いのかを真面目に考えてみたんですけど、サラリーマンのやりたいけどできないことをすべてやってくれるので痛快だからかなと。

サラリーマンは、雇用されている労働者なので、

雇用主の利益を損なうことは通常できません。


よって通常は、

現在の顧客や、

現在は顧客ではなくても将来に顧客になる可能性のある客(見込み客)に失礼な態度をとることは許されません。

悪人だなと思っても100%の確証がないと、おまえ悪人だなとは言えませんし、お前のような悪いやつとは金輪際ビジネスをしないから、あっち行けとかは言えません。

100%の確証を取るのが非常に難しい。。


私の前職は、損害保険会社の保険金支払いの仕事なんですけど、保険金の不正請求をしてくる人がいました。


その人は、ほぼほぼ悪人です。

99%悪いことをしています。

不正請求者だったとします。


それでも、、

もし、1%でも悪人ではない可能性がある場合には、そのひとが悪人である立証責任を保険会社が果たせないことになり、お前悪人だなと言うことができません。

1%が極端だという人は、98%悪人でも90%悪人でもいいので、読み替えて考えてみてください。

90%でも大半は悪人なので、あなたは悪人ですと保険会社が判断して、保険金を支払わない判断をすることもあります。

一方で、1%でも悪人であることの立証ができないと判断した場合には、保険会社が悪人とは言い切れないと判断して、(消極的に)保険金を支払う判断をすることもあります。


半沢直樹の話に戻りますが、大物政治家を相手にするような場合で(滅多にないというかほとんどあり得ない状況ですが)、大物政治家が99%悪人だったとしても、万が一1%悪人でないという可能性がある場合には、たいていのサラリーマン&組織は、ひるむと思います。

半沢直樹のように1000倍返しができない気がします。

半沢直樹はフィクションだからできるんだとかそういう話でなく、

半沢直樹の優秀さと、もって生まれた強運さと、支えてくれる仲間がいたとしても、悪人だと言える「条件をそろえるのがとっても難しい」ということが本日、言いたいことです。


どんなに調査を尽くしても、悪人である立証ができずに、悔しいことをしたことがたくさんあります。

どんなに多くの仲間が協力をしてくれて、運も味方につけて99%の立証資料をかき集められたとしても、最後の1ピースがそろわずに、100%悪人でるとの立証ができずに、悔しい思いをしたことがたくさんあります。


半沢直樹はうらやましい。

優秀なのもわかるし、運も味方につけているし、仲間もいる、そして


悪人をやっつける条件をそろえている。


半沢直樹みたいな仕事をしたことも、仕事がらありますが、回数は非常に少ない。それくらい、99%の立証はできても、100%の立証は難しい。


以上、

半沢直樹みたいに、絶対に負けられない大一番で、条件をそろえたかったなと過去の仕事ぶりを悔しがる元損保マンでした。


霞ヶ関で・・・ 倍返しだ。