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上に立つということ

しばらく前に適応障害についての記事を書きました。

その最後の方で、「職場の中で適応障害者を出さないためには」と言ったことを書いたのですが、
今回はそれを深堀していきたいと思います。


このブログでは僕が普段感じたことを垂れ流しています。
興味があったら他の記事も覗いてみてください。


2種類の人間

とは言ったものの、
僕は経営者でもなければ、何かのリーダーをやっているわけでもなく、ただの平社員です。

ただ、なんとなく漠然と″人を使う″ということが他の人より得意な気がしているので、自分なりの考えを記述していくだけです。
「あぁー、こういう考えもあるんだな。」くらいに思っていただければと思います。


そもそもの所からですが、
人間には2種類があります。
「リーダーとしての素質がある人」と「リーダーとしての素質がない人」です。

世の中には2種類の人間が存在する・・・

・・・まぁ当たり前ですね。

ここで大事なのは、「仕事が出来ること」と「リーダーとしての素質がある」ということはイコールではないことです。

″次のプロジェクトのリーダーを決める″となった時に、大抵の場合は「あいつは20年近くこの仕事を経験している。きっと戦力になるだろう。」と″歴″だけで選出しがちです。

ところがどっこい。
今まであんなに働けていたのに、急に無能になる。
そんなことが起きてしまうのです。


これには、
「そもそもリーダーは他と働き方が違う」
という性質があるためです。


リーダーの役割

多くの人は「リーダーは1番仕事をしなくてはならない」と考えがちですが、
実際のリーダーは1番働きません。
働く必要が無いからです。部下が代わりに働きますから。

あくまでリーダーというのは司令官であり、どんな時、どんな場合、どのようにして部下を働かせるか、ということを考える立場なのです。

逆に言うと、リーダーが働かなくてはいけない状況というのは組織として崩壊しています。

戦国武将が最前線まで来て戦ってたらおかしいでしょ。
お殿様は武士をうまく動かさなくてはいけない立場であり、お殿様が討ち取られると部下の武士たちは途方に暮れることになるからです。


何だかこれだけ聞くと、
「リーダーって働きもせず命令するだけなんて、自分勝手なやつね」
と思われるかもしれませんが、
部下を使い、尚且つ部下を守るということがリーダーの使命なので責任重大なのです。

部下がいなくなったら最終的に自分が働かなくてはならなくなるため、先程の″リーダーが働かなくてはいけない状況というのは組織として崩壊している″という状況に陥ってしまうからです。

逆に言えば、リーダーが戦場に立っている状況ってそもそも破綻していることになりますね。

ここら辺が、この前の記事の「適応障害者を出さないために」という所と繋がっていますね。


部下の役割

では、部下の人達はどうでしょう?

先程の考え通り、「部下=年下の人」ではありません。
前線で戦う人こそ「部下」なのです。

上司の命令に従い、確実に任務をこなし、時には無能な上司を討ち倒すこともしなくてはいけません。
直感的な「仕事のできる人」のイメージですね。

部下は直接働くことができます。
部品を組み立てることもできるし、お客様とコミュニケーションをとることもできるし、ハンバーガーを作ることもできます。

「こんな仕事がしたい!」のイメージ通りの仕事が出来るわけです。
そういった意味では1番やりがいを感じるだろうし、理想の仕事ができているとも捉えられます。


「仕事ができるのにリーダーになった途端無能になった」人の典型例は働き方が自分の想定していたものと全く違って、対応出来ていないところにあると思います。

本当は色々な部品組みあわせて機械を作りたいのに、商品を棚に並べながら常連さんとお話したいのに、何故かバイトのシフト表を作らされているわけです。



今のお気持ちはどっち!?

さぁ、ご覧いただいた通り、この両者は役割、働き方が全く違います。
あなたはどちらの方が向いていると思いますか?

様々な人達にそれぞれ命令を与え、円滑に物事を進める側か
はたまた、与えられた使命を忠実にこなし、報酬を得る側か。
 

どちらも等しく大切であり、素晴らしい立場です。
なんとなく、「リーダーの方が偉い」みたいな風潮がありますが、そんなことは無いんですね。
みんな必要なわけです。


しかし、多くの人は自分がどちら側の人間なのかを明確に理解していません。

「リーダーになったら仕事が増えそうだから嫌」だとか、そんな理由でリーダーになることを嫌がったりしています。


今一度、自分がどちらの人間なのかを冷静に考えて見てほしいです。



リーダーとしての素質は

では、どのような人がリーダーに向いているのか。
僕なりの考えを示していきたいと思います。
これに当てはまればリーダー気質、当てはまらなければ部下気質です。
(そもそも働きたくない場合を除く)


1.やる気がある

これに関しては部下も同じなのですが。

まずはやる気が大事ですよね。
ましてやリーダーは全体を見渡す立場。
部署全体がどんなことをしているのかをしっかり把握している必要があります。

どこで誰がどんなことをしていて、いつどこにどれくらいのリソースを割けばいいのか。

難しそうですね・・・
その分、リーダーは働かなくていいわけですが

それに、部下だってやる気のある上司の元で働きたいですよね。
口では「俺はやる気ないからさ」と言いつつ、裏ではめちゃくちゃ考えていてくれてる。
最高じゃないですか。

2.部下の特性を理解している

何度も言っているとおり、上司の使命は部下を使うことです。
それはつまり、どの部下がどんな仕事に適しているのかということを明確に把握出来ているということに繋がります。

適材適所ってやつですね。
部下を配置するのはあなたの仕事です。
仮に配置は既に決められていたとしても、どのような状況で部下がやる気を出すのかを知っている必要があるわけです。

そういう意味では、人事というのはかなりリーダーシップを試されることになります。
職場全体の人員を考える訳ですからね。
忖度とか抜きにしたらめちゃくちゃ難しい仕事ですよ。

3.文句を言いやすい

これも大事ですよね。
どんなに有能でも部下が口を出せない存在であったらそれは暴君です。
部下の言うことに耳を傾けるのももちろん大事ですが、部下が何か意見を言えるような存在であることも大切なのです。


分析してみる

と、
このようにリーダーならではのスキルがいくつもあるわけなんですね。
経験だけで決められるものではないことがわかったと思います。

「これならできそう!」と思えばあなたはリーダー気質ですし、「難しそうだな・・・」と感じたら部下気質でしょう。

では、このようなスキルを伸ばすためにはどうすればいいのか。
どういう存在がこれらのスキルを満たしていると言えるのか。
万が一、やりたくもないのにリーダーをやらされることになったら怖いですよね。

そこら辺を考察してみましょう。


やる気とは

これはもうそのままなんで何も言うことないと思います。 
ちゃんとやる気があって面倒くさがらないこと。
責任感とか充実感とか、そういう報酬とは直接関わりのないものを持っていること。
それが大事ですね。

なので、「やりたくない」という人に無理にやらせるというのはあまり良い手ではないということになります。

特性を理解するとは

ここからは少し難しくなります。

あなたは人のことをよく見ていますか?
どのような場面で怒り、どのような場面で幸福を感じているのか理解していますか?

しっかりと人間観察できている。
そういう内容です。

どのようにすると人は動き、どうすると喧嘩してしまうのか。
そしてそれを未然に防ぐにはどうすればいいか。
コミュニケーション能力も人を見る力も必要な部分です。

困ったことに、これには明確な答えがありません。
「これを言えばみんなやる気になる!」
が存在しないのです。

「頑張ったらみんなで飲みに行こう!」
と言われて、
「うおおお!楽しみだ!頑張るぞ!」
ってなる人もいれば、
「うわー、面倒くせぇー。余計にテンション下がったわ。」
って人もいるのです。

飲みに行くのが好きな相手だったら飲みに誘うことで鼓舞することになるし、他のことに喜ぶのであればそちらの報酬を提示すべきです。

相手がどんな性格で何が好みなのか、と言ったところをちゃんと理解しながらコミュニケーションを取らなくてはならず、
これに関しては「相手の気持ちがわかる」という生まれ持った力に頼るしかないのです。
そういう意味では、リーダーが出来るかどうかと言うのは生まれた時に決まっているのかもしれませんね。


文句が言いやすいとは

接しやすい人柄であれ
ということですね。

「言いたいことがあったら気にせずなんでも言ってくれ!ハハハ!」
って言われても、
「おい!返事は!声がちいせぇぞ!!」
と体育会系のノリをされたら何も言えないですよ。

どんなに自分自身が「好きなこと言ってくれていい」という気持ちだったとしても、言いやすいかどうかは相手が決めることなのです。

何でも言いやすい雰囲気を作れるか、これも力量を問われますね。
厳しいだけだと怖がられてしまうし、かと言っておちゃらけてても信頼されない。
結構難しいことなんですよね。

部下を知ることも話しやすい雰囲気を作ることも何か理論があって、それを実践することで達成出来る、というものではありません。
自己啓発本で「話しやすい雰囲気を作るには」みたいな本結構ありそうですが、あんまり役に立たないと思います。
結局はセンスの問題なので。

逆に言うと、どれだけ「リーダーになりたい」と思っていても、これらが理解できない人には無理なんですよね。
良くも悪くも諦められるラインになると思います。

「あー、俺人の気持ち分からないんだよなー」ってなったらもう既にアウトなんで。


ここまで書くと、中には「そんなんじゃ後輩から舐められますよww」
と感じる人が出てくるかもしれません。

しかし、後輩は見ています。
あなたが後輩を見る以上にあなたのことを。

気さくに接することができつつも、真剣に働く姿。
それこそが全てではないのでしょうか。

スキルを身につけるためには

とは言え、リーダーとしての素質を身につけなくては行けない状況になってしまった人もいると思います。
そして、ここまでの話の中で、リーダーとしての素質は「生まれ持ったもの」と言ったようなニュアンスで結論が出つつあります。

そんなこと言われても・・・
という人もいるでしょう。
ここからは僕が思うセンス以外でカバーできるスキルについて述べていきます。

結論から言うと、
人を見ろ
これに着きます。

・・・なかなか分かりきったことだと思うので、もう少し掘り下げておきましょう。
″何を意識して人を見るのか″、″どのように人と接するのか″という点について考えていきましょう。


相手の気持ちを考えろ

よく言われるやつですね。
殆どの人が分かってると思うし、殆どの人が「自分は相手の気持ちを考えている」つもりでいます。

果たして本当にそうなのでしょうか?

本当に相手の気持ちを考えるとなると、
その人が生まれてから今まで、どのように育ってきたのか。どんなことを感じてきたのか。そういった途方もない情報を解析する必要が出て来ます。

「相手の気持を考える」って実はめちゃくちゃ難しいことなのです。

少なくとも、「なぜこの人はこのような発言をしてきたのか」「どのような立場でどのような気持ちなのか」と言ったことは考えるようにしましょう。
その人の性格、これまでの生い立ち、信念その他諸々…
考えなくてはならないことは山ほどあります。

ちょっとした思い込み、勝手な解釈
その中で、齟齬が生まれてくることがあります。
本当に繊細で気をつけなくてはならないことなのです。

例えば、イスラム教の人に「おいしい豚肉屋さん教えてあげるよ」はタブーなわけです。
自分にとっての親切心が、相手からしてみたら大きな迷惑なことだってあるということです。

常識を打ち破れ

多くの「自分は相手の気持ちを考えている」と勘違いしている人は、自分の常識を崩していません。
自分にとっての常識は他人にとっての常識であり、それが土台となった上で、そこから先のことを話す。無意識の内にそうしています。

それでも自分とは違う考えをもった人が大多数です。
今一度、「果たして自分の考えは本当に正しいのか?」と問い直してみてください。


極端な話をします。

「カレーを食べるときに使う食器買ってきて」
と言われた人が箸を買ってくると、
「何でそんなこともわからないんだ!普通はスプーンを買ってくるだろ!」
と怒り出す人がいるかもしれません。

これは、その人にとってカレーを食べるときに使う食器=スプーンだからです。

でも、言われた相手は
実は生まれてから今まで箸でしかカレーを食べてこなかったのかもしれません。

その人にとっては実に正しい選択だったわけです。

かなり極端でしたが、これくらい深くまで相手の立場に立って考える必要があるわけです。

ちょっと面倒ですね。


この辺りが、“人を見る”というスキルになります。
自分にはできそうですかね?


すなわち、どれだけ「常識」だと自分が思っていることでも常に疑い続けなくてはならないのです。
「全く違う常識を持っている人もいるのではないのか?」
そして、その時その場で適切な「常識」を教えてあげなくてはいけないのです。


適度に気を抜け

ピリピリした空気感って嫌ですよね。
ある程度緊張を持った状態働くことはとても重要です。
しかし、一定以上の緊張感は逆効果になると考えます。

「程よい緊張感」が大事なのです。

そして、ある程度気が抜けた状態こそが「何でも気軽に相談できる」状態なわけです。
このギリギリの穴場を狙いましょう!

因みに、緊張感が強すぎると、部下が何も言えない独裁的な職場になりますし、
逆に緩すぎると部下に舐められて終わります。
難しいですね・・・

しかも、この「絶妙なライン」も感覚的なもので言語化できるわけではありません。
その場にいる人たちの感覚で毎回変わってきてしまうのです。

これは、人によって違うだけでなく、時間帯、時期みたいな時間的要素でも変わってくるから余計に厄介です。
その都度その都度で見極めていかなくてはいけないのです。


結論

まとめますと、
①相手の立場に立って気持ちを考える
②自分の常識を崩す
③完璧を求めようとしない

このような感じになると思います。

要するに「相手の気持ちを考える」ことが大事で、その中で一度自分の固定観念と取っ払ってみろ。ということになりますね。

逆にいうと、
相手の立場を考えずに、「相手の気持ちを考えている」つもりでいる。
変な人を見たらちょっとおかしいと感じてしまう。
部下からは舐められたくない。
この辺をコンプリートできたらあなたのリーダーシップはボロボロです。

しかし、再三述べている通り、結局のところリーダーとしてのスキルを高めるための方法ってないんですよね・・・(本末転倒
本当にこればかりは「感覚」でしかないのです。

しかし、相手は生モノ。その相手によって「理想の上司像」は変わってきてしまうのです。
それを理解しているかしていないかだけでも大きく変わってくると思います。

あなたにとっての理想の上司は他の人にとっての理想の上司ではありません。
「〇〇さんのような人になりたい!」って思っても、それを嫌がる人がいるということも覚えておきましょう。
それだけでもかなり変わると思います。


以上!

駄文で申し訳ありません。
最初に言った通り、僕は何か資格があったり、経験が多かったりするわけではありません。単純に調子乗ってこういう文章書いているだけです。
しかし、それでもこの文章が少しでも皆さんの参考になればと思います。

ということで今回はここまで。

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