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小山田圭吾氏って何が悪いの?

小山田圭吾という人がオリンピックに曲を提供していたらしい。

そしてこの方、過去にいじめの加害者だったらしく、それを雑誌で自慢げに語っていたらしい。


とんでもない人間だなと思うが、同時に違和感がずっとへばりついている。



大前提として、いじめは許されたものではないし、それの加害者なんて犯罪者と同等だ。
挙句の果てには雑誌という大衆の場で自慢までしている。
どこまで非人道的なのか。


しかし、このことに対して怒りを露わにしている人間は視野が狭くなっていないか?




この雑誌を編集したのは誰だろう。

このインタビューを担当したのは誰だろう。

その中に「いやw流石にこのネタはまずいっすよwwめっちゃバッシングきますよw」

と言い出す人はいなかったのだろうか。


小山田氏はそこまで考えずに過去のことを語る。
インタビュアーはそこまで考えずに話をメモする。
出版社はそこまで考えずに出版する。


何故だ?
何故止める人間がいなかったのだろうか?



面白かったからじゃないか?


それを見て悦ぶ人間がいたからじゃないか?


人々が気分を害して雑誌を非難するようになったら売り上げが落ちるし、出版社としてはそれが一番の痛手だろう。
資本主義の原則だ。

でも、止める人間がいなかった。
このネタで売り上げが担保されていたからだ。

何故か。

それはそれを読んで悦ぶ読者がいたからだ。




今、そんな数年前のネタが掘り返されて大バッシングを受けている。
まぁ当たり前のことだ。
悪いことをした人が正当に非難されている。
素晴らしい社会じゃないか。


何故今になってなのだろう?


オリンピックという大きな舞台で活躍することになったからではないのか。

そのような場で活躍できる人間は誠実な人間でなくてはならないから、ではないか。


だから人々は過去の粗を探し始めた。
そこでネタを見つけた。

「これはいいネタだ。世間に広めよう。」


今回の一件で、本当の被害者は誰なのだろうか。


いじめられていた被害者か
この記事に心を痛めた読者か
陰惨な事件を知った現代人が
散々持ち上げられて過去を暴露した小山田氏か
責任を追及されているオリンピック組織委員会か
インタビューをした雑誌の出版社か


今回の一件で、本当の加害者は誰なのだろうか。


このニュースを見て悦んでいるのは誰なのだろうか。


悦ぶ人間がいたから大きなニュースになったのではないか?
安全地帯から世論に振り回される人々を見て悦ぶ加害者は誰なのか。


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