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東京での、22歳の夏。

就活も落ち着き、暇だったからなのか、東京に慣れてきて少し刺激が欲しかったからなのか今もよくわからないけれど、満たされない何かを東京の夜で満たそうと思った22歳の馬鹿な私。

何かに追われるように1ヶ月の予定を埋めようと奮発していたし、インスタグラムのストーリーには1日でも載せるネタがないと、「暇だな。何かしなきゃ」となっていた自分は、何を求めていたのか今も理解できない。したくもない。

だけど、六本木のつるとんたんで待つ始発も、女子大生と社会人が集う恵比寿での怪しい飲み会も、フルーツをそのまま絞った美味しいカクテルが飲める西麻布の薄暗いバーも、全部。全部、男の人の下心と欲望が渦巻いているだけで、そこに価値はないということをただ学び悟った22歳の夏だった。

東京の夜は、自分の価値を"モノ”や"お金"など見えるモノで安易に測れるから、わかりやすく自分の価値がわかる。おごってくれた額が大きければ大きいほど、自分のオンナとしての価値は高いんだなと思ったし、可愛い子たちばかりの飲み会で男性に振り向きもされないと、私は所詮ブスなんだって感じていた。世の中は所詮顔と金なのか。見事に自分の価値はすべて、他人の評価軸に委ねられていた。しかも私に価値があるわけではなく、結局みんな"私"が"女子大生"ってことしか見ていない。

一瞬は満たされる。それもほんの一瞬だけ。
だけど、どれだけキラキラ見える世界に入り込んでも、結局何も満たされないことを学んだ。

そして私が求めてるものではないことも分かった。

ただ早く、お金で消費されない強い稼げる女になりたい。

だからこそ、知性や私にしかできない経験を身につけて"自分"の価値を、自らで創出できる人になりたい。オンナとかオトコとか、若さとか美貌とかで判断されない強い自分に。

他人のお金で美味しいご飯やお酒を飲めるのもいいけれど、それ以上に自分が幸せを作り出し、自律した人になりたい。

若さで戦っても消費されるだけで、終わりは必ずくる。しかもすぐに。

そんな世界とはもう、おさらばだ。

#東京 #大学生 #女子大生 #モラトリアム  


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