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初めてのOJT③ 育成計画を立てる

「初めてのOJT」について、全8回シリーズでお届けします。
後輩の育成に関わることになったOJTトレーナーに向けて、新人指導のポイントをお伝えします。

1.人材育成もPDCA

ビジネスでは、PDCAサイクルを回せとよく言われますね。
まずは、PDCAのおさらいから!

PDCAサイクルとは、目標管理の一手法です。
 P  Plan 計画を立てる
 D  Do 実行する
 C  Check 状況を確認する
 A  Action 改善に向けて見直す

OJTもPDCAサイクルを回していきます。できるだけ短期間で一人前の社会人を育成するためには、計画が欠かせません。
そこで第一に取り組むべきはP:計画を立てることです。

新入社員は、会社のことも、業務のことも知りません。人脈もない状態です。社会人の基本マナーもこれからという状態です。

だからこそOJTトレーナーは、新入社員が、いつまでに何を知らなければいけないのか、どこまでを教えなければならないのかを整理しておく必要があるのです。それが計画を立てる意義となります。

2.育成計画の立て方

いきなり計画を立てろと言われても、何をどうすればいいのか途方に暮れてしまうのではないでしょうか。
そこで、ステップを踏んで、お伝えしていきたいと思います。

OJT計画は、この3つを押さえるべし!
 ① いつまでに
 ② 何を
 ③ 誰が指導するのか


詳しく見ていきましょう。

①いつまでに   :期間を区切ってステップアップ
一度に全部を教えても、できるようにはなりません。
まずは、期間を区切って教えていきましょう。

例えば・・・
育成1カ月目に、〇〇ができるようになっていればいい
育成3カ月目に、△△ができるようになっていればいい
育成6カ月目に、□□ができるようになっていればいい    等

③何を      :何を教えるのか
指導の際には、何を教えなければいけないのか、まずは育成担当者であるあなたが理解しておく必要があります。
(詳細は、次章で説明します)

②誰が      :教える担当者の明確化
OJTトレーナーに任命されると、全て自分で教えなければいけないと思いがちですが、そんなことはありません。
未経験のことや、自信がないことは、自分以外の得意な方にお願いすればいいのです。
新入社員の育成は、部署全体でおこなっていきましょう。OJTトレーナーの真の役割は、新入社員を育成するためのプロデューサーなのです。

[参考:協力依頼の仕方]
部署のメンバーに新人育成の協力を依頼しなければならないときは、以下の内容を伝えましょう。また必要な場合には、上司に協力を仰いでください。
 a.依頼内容
 b.依頼の背景や理由(なぜお願いしたいのか)
 c.具体的にお願いしたいこと
 d.いつまでに


3.指導内容の洗い出し

OJTトレーナーが新人に指導する内容は多岐に渡ります。その内容の洗い出しから行います。
いつまでに教えるか、誰が担当するかは、その後で決めればいいのです。

新入社員に教えるべきポイントは、以下の4点です。
 ①知識
 ②スキル
 ③社内ルール
 ④社会人としてのあり方(基本マナー等)

①知識
主に、業務に関する知識についてです。
新入社員が業務を実行する上で、何を知っておくべきなのかという視点で洗い出してみましょう。その際、OJTトレーナーである皆さんが、新人時代に先輩たち教わったことや、教えておいて欲しかったことなどから考えても良いでしょう。

例)業界構造、競合情報、仕事の流れ、お客様情報、社内連携部門情報
  関連用語(専門用語・業界用語・社内用語) 等

②スキル
主に、業務を実行する上で必要となるスキルについてです。
教えるためには、あなた自身がスキルを身につけておく必要もあります。教える前に、再度見直しておきましょう。

例)日報・週報・報告書・議事録・メールの書き方、PCスキル
  その他の業務スキル 等

③社内ルール
会社には、それぞれ独自のルールがあり、これらも教える対象となります。

例)〇〇申請の仕方・社内の問い合わせ先、会議通知の仕方 等


④社会人としてのあり方
数か月前まで学生だった新入社員が、まず身につけるべきはことはビジネスマナーでしょう。
多くの企業では、入社直後にビジネスマナーの研修をしているケースが多いですが、実際には出来ていないと考え準備をしておくべきです。

例)定時出社、あいさつ、電話応対、メモ取り、納期、ホウレンソウ 等


4.まとめ

 ・OJTは、育成計画を立てることから始まる
 ・育成計画で押さえておくべき3つのポイント
   ①いつまでに  ②何を  ③誰が
 ・4つの観点から”教えるべき内容”を洗い出す
   ①知識  ②スキル  ③会社のルール  ④社会人としてのあり方


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【初めてのOJT①】 ”教える”ことは、最強の”学びの場”と心得る
【初めてのOJT②】 OJTの役割と落とし穴
【初めてのOJT③】 育成もPDCA まずは計画を立てることから
【初めてのOJT④】 Do:仕事の指示出し
【初めてのOJT⑤】 ホウレンソウのさせ方
【初めてのOJT⑥】 ホメる
【初めてのOJT⑦】 叱る
【初めてのOJT⑧】 吐き出させる

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