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東京寫眞帖 : 西大井・原の水神

まず最初に謝ってしまいますが、もうしばらく、ご近所写真帖が続きます。どうぞご容赦を。

ということで、先日、蛇窪神社を後にした私は、今度は西大井方面に向かいました。

この日の目的地は「原の水神池」。
ここもしながわ観光協会のウェブサイトで知りました。

「原の水神」て、響きがいいですよね。
なにか、昔話にでも出てきそうな感じがします。
「原」というのはこのあたりの古い町名で、「大井原町」というバス停の名称に名残をとどめています。
名残といえば、水神の池がある場所は地図上では「出石児童遊園」と表記されていますが、「出石いずるいし」も昔の町名です。(少し離れたところに「出石公園」もあって紛らわしいので、もし行かれる場合はご注意を)

この水神池、今でも水が湧いているというので、現地に行ってみたくなりました。
まずは西大井駅近くの「大井原町」バス停を過ぎ、左手に教会がある角で右折。そのまま西大井本通りを延々南下して、セブンイレブンが見えてきたところで、左折して住宅の間の細い路地に入ります。
そうそう、このセブンイレブン手前の角にフォカッチャ屋さんがありました。入れ代わり立ち代わりお客さんが来ていて、人気店のようです。先を急がないで試しにひとつ買ってくればよかった…(フォカッチャが好物なのです)

それはさておき。
フォカッチャ屋さんの角を曲がって、むーん、とパンの匂いがただよう中を少し行くと、右手前方に大きな木が見えてきます。
そのすぐ手前を右へと入る道が微妙に下り坂なので、あ、ここが池だ、とわかります。期待が高まりますね…

右へと延びる道が下り坂になっています。
コンクリ壁の高さが違うのでお分かりいただけるかと。

ところがしかし。
池は背の高いフェンスで囲われていました。

よく見えない(泣)

ひと回りしてみたのですが、湧水がどこにあるのかもわかりませんでした。
そして、すっかり深緑色に濁った池の真ん中では、亀がひとり甲羅干し中。
あんまりじっとしているので、生きてるのかな? オブジェかな? と疑ってしまいましたが、そもそも甲羅干しとはそういうものですよね。

とりあえず、池をぐるりと回って水神様に手を合わせます。

水神様はこの池のほとりで、地域の人たちをずっと見守ってきたのでしょう。昔は野菜をあらう農家の女性たちを、今は公園で遊ぶ子どもたちを。

池の水は眼病に効くとされ、治ったら池に鯉を放つ習慣があったそうです。それだからでしょうか、小ぶりな社殿の扉の左右には、滝登りをする鯉の浮き彫があしらわれていました。屋根のすぐ下には龍の彫り物もあって、睨みを効かせている表情がかっこよかったです。

たった三段の石段ですが、
こうして振り返ってみると意外に高かったです。
手すりがあるのも頷けます。

家に戻ってきてから色々なサイトを見てみたところ、湧水は崖側にあって、パイプで水を落としているのだそうです。
そのあたりは植物が茂っていたので、それで見落としたのかもしれません。

出かける前にもう少しネットを調べればいいのでしょうが、なにも知らない状態で行ってみるのもいいんじゃないか… と思っています。
先に情報を仕入れてしまうと、自分の感じ方や考え方に影響が出てしまう気がするのです。
なので、行った後で、答え合わせのように他の方たちのサイトを覗いて「そうだよね〜」と頷いたり、「えっ、そうだったの」とがっかりしたりするのが面白いのではないかと。
(もちろん、知っててよかった! 教えてもらってよかった! ということは多々ありますし、旅行で出かけるような場合には事前に色々と調べておいたほうがいいので、そこは兼合いですが)

さて、さきほどの亀。
ネットを色々検索していたら「池の主のような亀が甲羅干ししている」という投稿があり、その写真の様子が私の見た時とそっくり…
やはりあれは亀のオブジェだったのでしょうか??

長くなってきました。
道中補遺はまた別の記事にします。
お付き合いありがとうございます!

(2023.6.3)

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