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武蔵国府跡 国司館(こくしのたち)地区

昨日は3、4年ぶりで府中本町の駅に降り立ったのですが、駅前ロータリーを大國魂神社のほうへ曲ってみたら、右手のだだっぴろい広場になにやら柱が何本も立っているのが目に入りました。

どうやら公園のようです。
案内板があるみたいだったので、ちょっと立ち寄ってみることにしました。
どれどれ。
案内板を読んでみると、ここには1,300年ほど前、武蔵国の国司の館があったとのこと。幾本もの柱は発掘調査で分かった国司館の柱の位置に建てられているのでした。
公園には、国司の着任の儀式を再現した復元模型もありました。

国司の着任式

奈良時代は儀式といえば外で行うものだったんですね。いささか人数が寂しいですが、女官がもう少しいたら華やかになるかな? 
平安時代の十二単も繊細な色合いで美しいですが、奈良時代の乙姫様みたいな服装もいいですよね。うーん、いちど着てみたい。

柱が立っているだけのがらんとした公園ですが、管理事務所でスコープを借りるとVR映像が見られるというじゃないですか。面白そうだし時間もあるので、借りてみることに。

これ、国司館周囲の景色を360度のパノラマで復元してあるのがとてもよかったです。
奈良時代のことなので、360度見渡してみたところで周りにはもちろんほとんど何もなく、人家もまばらです。それでも南側には多摩の横山の向こうに富士山が見えたり、足下には多摩川がいくつもの流路に枝分かれして自由に流れていたり… 
いい景色だったんだなあ、と千年も前の風景を疑似体験できます。
蹴鞠に行く国司たちがすぐ目の前を通ったり、女官たちがそばに座っていたりするのも、臨場感があって楽しい。個人的には宴の場面で、各人の前に置かれた大きな盤に並ぶご馳走の説明もほしかったかな。当時の高級官人たちの宴でどんなものが出されていたのか、興味があります。
だいたい15分くらいで見て回れますので、もし時間があればお試しを!


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