見出し画像

夜の行幸通り

会社から最寄りの東京駅まではいくつもの地下通路があって、おかげで雨が降っても濡れないですむし、暑さ寒さの影響を受けないのもいいところです。
今日の仕事帰りは珍しく、いつもの地下道とは違う道を選びました。東京駅の正面からまっすぐ伸びる行幸通りの地下を歩こうと思ったのです。
が。
うっかりしていました。
行幸通りの地下はここ一年くらい、ずっとワクチンの大規模接種センターになっていて、通り抜けができないのです。
行幸通りを越えた先にあるビルの地下道に入るか、それともいま歩いてきた地下道を戻るか。
閉鎖された行幸通りの前で考え込みました。
いま歩いてきた地下道の途中には東京海上日動ビルの地下を抜けて東京駅へと通じる道もあるのですが、現在はビルの解体工事で閉鎖中。なので、戻るとしたら会社のすぐそばまで戻らないと別の地下道はありません。
たかだか5分程度の距離なのですが、こういう時って進むのも戻るのも時間のロスに感じますね…

それで結局、地下通路はやめにして地上に出ました。手袋をはめて防寒しましたが、外に出てみると思っていたほど厳しい寒さではなく、駅まで我慢できそうです。
久しぶりに見た会社近辺の地上の景色。
夜空が海のように深い色合いをしていて、周囲の高層ビルは小さな宝石を散りばめた光の柱のようで、私は海の底からそれらの柱を見上げているような気持ちで広々とした行幸通りを歩いていると、丸の内仲通りのイルミネーションが目に入りました。
たしか以前はミレナリオとか呼んでいたような気がしますが、今は年が明けてもやっているのですね。シャンパンゴールドの灯りが華やかでとてもきれいです。
せっかくなので一枚撮ってきました。

丸の内仲通り

お母さんに手を引かれた女の子がすぐそばを通ったとき、興奮した声で「ウェディングドレス!!」と叫んだので、ん? ドレス? と目を凝らしてみると、なんとこの寒空にいるのですよ、ウェディングドレス姿の人が。
4、5組くらいいたでしょうか、ライトアップされた東京駅や仲通のイルミネーションを背景にポーズをとっていました。

東京駅を背景に右手に一組、
画面奥に二組。
寒いだろうなあ。
おお… ひざまづいている。

東京駅のライトアップってロマンチックですよね。しかし、この季節に撮るのは気合いというか根性というか、風邪ひかないといいのですが…
でも、寒いのを堪えながら笑顔で写真に収まったのも二人にとってはいい思い出になるんでしょうね。
みんなどうぞお幸せに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?