消化力と食べ物の重性・軽性
アーユルヴェーダについて書いた記事です。
過去記事で消化力の話をしました。
引き続き今回は「食べ物の重さ、軽さについて」です。
重さと軽さとは
実際に何グラムあるかなどの重量ではなく、
質の話になります。
重いものが悪くて軽いものが良い訳ではなく
重いもの=消化に時間がかかる
軽いもの=消化にかかる時間が少ない
と考えます。
重いものは食べるのがNGではなく、
消化力と食べる時間帯が関係してきます。
図解していますが、なんとなく体感で分かっていると思います。
牛肉や油物は食べるともたれる事があったり
風邪など、体力が落ちている時はお粥やうどんにしてみよう、とか。
重たいものは消化されにくいので時間がかかります。次の食事までにお腹が空かなかったり
行き過ぎるとだるくなる、眠くて仕方ない、もあるかもしれません。
消化力が強い方以外、
重いものは、消化力が上がる昼の時間(10時から14時)に食べるのが良いとされています。
こちらでフランス人の食生活もご紹介しましたが、
昼を1番重たいものにして、夜は軽めにするのが
理想ですね。
一方で、ドーシャを激しく乱す食物というものも
存在します
ドーシャを激しく乱すものを避ける
残念ながら、たとえ健康によいと言われていても
ドーシャバランスを乱す食品、
それらは食べない方が良い場合もあります。
体質によって変わりますので、
体質別にご覧ください
▶︎ヴァータ体質
ガスを増やすもの
芋、豆(冷たい豆乳・豆腐)、キャベツ、水菜などの
青菜類、トーストしていないパン
▶︎ピッタ体質
余分な熱を上げるもの
鶏肉、唐辛子、人参やトマトジュース、トマトソース、酢、酒、発酵食品、ヨーグルト、ごま
▶︎カパ体質
粘液を増すもの
ヨーグルト、バナナ、きゅうり、乳製品、食べ合わせの悪いもの、新米などの収穫したての穀物
悲しい気持ちになる人もいるかもしれません。
病人が医者に食べるものを制限されたり
禁止されているような気分?
だけど、工夫すればOKな場合がありますので
ご安心を!
ヴァータ体質の方の食べ方
ヴァータ体質は冷たい豆腐がガスを生みやすいのでNGとされていますが、
豆腐は冷たくしすぎず、薬味(ネギや生姜を添える)を加えることで、消化を促進します。
消化を促す食物として、薬味やスパイスを加えるというのは、昔から伝えられている食べ方に残されています。
日本でも納豆にネギや辛子を薬味として添える風習は納豆はもともと消化に悪いか、粘液を増やす性質があることを知っていたのかもしれません。
ピッタ体質の方の食べ方
ピッタが高い人は、温性が強すぎるものを避け、
牛乳、ギー、西瓜、きゅうり、砂糖、ココナッツなどが向いています
※ギーについてはまた別に書きます
カパやヴァータ体質の方も、基本的には温性のものをとりこんだ方が良いのですが、とりすぎると
体の中に余分な熱が増えて、イライラの原因になります。
トマトは美味しいですが、煮詰めて酸味が強くなると、体の余分な熱を上げる性質が強まります。
アラビアータというにんにくに唐辛子を効かせた
パスタがあります。あれ、わたしも大好きですが
「怒りん坊風」という意味だとか。
食べた人が辛くて顔が赤くなるから。らしいですが怒りを増やすって面白いですよね。
カパ体質の方の食べ方
カパ性質の方は
余分な粘液を増やすと「詰まり」を起こします。
鼻水が増えたり、鼻炎や鼻詰まり、喘息も
カパ性の病気です。
ですので、粘液を増やしやすい食物
ヨーグルトやバナナ、ごまや団子などは
食べるなら昼、
朝や夜は控えた方がよいと言われます。
新米については、性分が強くて弱い人には悪い
と養生訓のなかにも書かれています。
ではどうするか。しばらく寝かせてから食べることがすすめられます。
今回はここまでです。
お読みくださりありがとうございます。