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発酵食品はアーユルヴェーダから見たらどうなのか

アーユルヴェーダを独学で学んで2年。体質改善したくて始めた結果、オタクになったことをこちらでシェアしています



紅麹のサプリメント騒動


最近、紅麹のサプリメント販売について、大手製薬会社が問題に問われた出来事がありました。
専門家の見解としては、紅麹そのものには問題はなく、他の物質の混入なども考えられるとのこと。

紅麹=危ない
今回の騒動でそんな印象になるのは
もったいないと思います。


わたしは味噌や納豆、醤油や
塩麹、日本酒が好きで、母の影響もありますが
発酵食が好きで資格までとりました。


ま、それはいいとして
そのくらい、発酵に魅せられてしまったんですが、
では発酵ってなんなのか。
この機会に書いてみたいと思います。



発酵のしくみ

発酵は微生物によって始まります。
微生物って微妙な印象があるかもしれませんが、
地球の最も古い住人とも言われます。
細菌、ウイルス、原生動物、菌類など、
微生物には種類があります。


食物連鎖って学生の頃に習った記憶がありますが
例えば何かひとつが絶滅すれば、生態系のバランスが崩れます。その生態系が成り立っているのは
微生物が始まりだとは、後から知りました。
(習ったかもしれないけど当時のわたしは興味がなかっただけ)


微生物なんて気持ち悪い、と感じるかもしれませんが、微生物がいなかったらわたしたち人間も生まれていない、というか生きていけないでしょう。
植物も、微生物がいなかったら育たないんですからね。微生物、恐るべし。


発酵と腐敗の違い


死んだ物、腐ったもの、
腐敗と発酵は紙一重です。
人間の体にとって、有益な働きをするものを
発酵と呼び、

発酵は微生物が持つ酵素の働きによって
食品の栄養素を分解し、別の物質を作りだします。


例えば発酵食品の代表、納豆は
蒸した大豆に納豆菌がついて、大豆のたんぱく質が分解されて旨味のもとであるアミノ酸が
生まれてできたもの。

旨味、というのは海外の方に比べて日本人は群を抜いて敏感だと言われます。


一方、腐敗は体に害があるもの。明らかに臭いが
おかしいものとか。発酵と腐敗は微生物が食品を分解する、という現象は同じ。
有害な微生物には
サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、トキソプラズマなどの原虫類、カビなどの真菌、ノロウイルス菌、
鳥インフルエンザ菌など。



アーユルヴェーダからみた発酵食品

さて、そんな魅力的な発酵ですが、
アーユルヴェーダではどう捉えられるのか。

アーユルヴェーダでは、食べ物がわたしたちの体を作り、心にも影響を与えるとされます。

心には
「サットヴァ」(純粋性)
「ラジャス」(激性)
「タマス」(暗性)
という3種類の性質があると考えます。


心に影響を与える食事

サットヴァが純粋性だとされ、
食べるものによって心にも影響を与えるとされます。

発酵食は、ラジャスとタマスに分類され、
タマスは多くなると不活発になり、怠惰で、どんよりとする、自分さえよければという身勝手が全面に出てくる、と。

発酵食品を実際に食べて育ち、座学でも学んだ身からしてみると、ここにはハテナがつくんです。


わたしはアーユルヴェーダを学んではいますが、
全て取り入れているわけではありません。


わたしたちは、日本食で育ちましたし、
インドカレー、スパイス料理は日常的には食べて
いませんので、多少の違いは出てくるのは
当たり前だと思いますしね。

どちらが優れているか否かではなく
インド人は確かに素晴らしい知恵を持っていますが
日本人にもまた、先人の知恵で生み出された素晴らしいものが残っています。


日本の発酵文化

麹菌は、国菌とされ、日本を代表する菌です。
便通がよくなったり、お肌が瑞々しくなったり。
明らかに体に害をもたらすものではありません。

干物だって、生のままでは日持ちがしないから
塩漬けにした結果、冬の常備食になりましたし
日本酒も、酵母菌が米の糖質をエサに、アルコールと炭酸ガスに分解して作られる発酵食品。

面白いのが、ワインは
アーユルヴェーダでは
「媚薬」と呼ばれています。


葡萄も、また酵母菌が葡萄の糖質をエサに分解し、アルコールと炭酸が作られた自然の産物。
炭酸ガスを添加せずに瓶内で二次発酵された
自然派ワインもあります。


日本酒もワインも
どちらも発酵することでつくられたもの。


アーユルヴェーダを学ぶにも、
全部を鵜呑みにするのではなく、
これ、良いな!とかやってみたい!と思うもの、
自分の体に合うものを取り入れていくことが
大事だなぁと思います。


実際にやってみる、取り入れてみて
取り入れるか否かは自分で決める。
それは、自分の体しかわからない。


発酵食品は日本の地理や気候から生まれたものなので、そこに住む日本人には合っているし
美味しいと感じるのは、「旨味成分」に舌が敏感だからかもしれませんね。


お読みくださりありがとうございます。

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