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「劇場版パウパトロール・ザ・ムービー」がプロコーチ目線で今季最高の映画だった。

こんにちは!プロフェッショナルコーチのまゆなです。プライベートでは3歳の子供がいるワーママです。私も娘もパウパトロールというアニメが大好き。現在、保育園もお休みのため、ほとんど外出もできず家にこもりっきりの日々です。あまりにも不憫だな・・・という気持ちから、換気ができて座席指定もでき、密にならない映画なら・・・と平日のスッカスカの劇場でこの映画を見てきました。結論から言うと劇場版パウパトロール・ザ・ムービーが、内容・音楽・メッセージのすべてが最高すぎました。幼児向けだと思っていたら号泣でした。さらにコーチ目線でも学び満載だったので、プロコーチにも見てほしいパウパト!!について書いていきたいと思います。

本記事をおすすめする方

・未就学児童が家族にいる方
・プロコーチ(NCRWと聞いてニヤッとしてしまう方)
・パウパトがすき!または映画が気になっている方(ネタバレありますのでご注意ください)

パウパトロールとは?

カナダ制作の幼児向けテレビアニメ。 160か国以上で放送されるほど人気。日本ではテレビ東京系列で毎週金曜日17:55~放送されています。アドベンチャーベイという小さな町で起こるトラブルをケント(男の子)と6頭の犬のキャラクターが解決する超平和なアニメ。「パウ(PAW)っと解決!」がお決まりのフレーズ。犬はぞれぞれポリスカー、ヘリ、消防車、リサイクルカー、ブルドーザーなど、いわゆる働く車を乗りこなします。幼児向けアニメの割には、トラブルの解決方法が結構ロジカルというか、戦隊もののように変な武器を使ったり光線を出したりではないところが個人的に良いと思うポイント。幼児にもわかりやすく実社会でのそれらの車の活用法を優しく示しているし、リサイクルカーを使って廃棄物をしっかりリサイクルしよう!というサステナブルな視点も提供しているのですごく今風。好き。

NCRWが詰まったパウパトロール・ザ・ムービー

いきなりコーチング用語を使ってしまいましたが、もう、この映画の何がいいって。NCRWとは何か?について考えさせられる内容なのです!!
*NCRWとは、コーチング用語で"People are Naturally creative, resourceful, and Whole." =「人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である」というコーチのスタンスを示すものです。

劇場版の舞台は、いつもパウパトたちが活躍するアドベンチャーベイを離れ、大都会(さながらNYCのような)アドベンチャーシティがメインの舞台となります。通常放送のパウパト内でもトラブルを起こしまくるライバール市長という悪役がアドベンチャーシティの市長になり、めちゃくちゃな政治を行ってトラブルを勃発させまくります。そこへいつものようにパウパトたちが元気いっぱいに立ち向かいます。小さな町を離れ、大都会に出動したパウパトたちは大喜び!なのですが、チェイス(という正義感が強いメインキャラ)だけなぜか暗い顔をしています・・・。実は・・・

以下、ネタバレを含みます。

チェイスはまだ子犬だった昔、このアドベンチャーシティで捨て犬として暮らしていたのです。突然車から捨てられ、悲しみとパニックで街を走り回るチェイス。その時のつらい思いがフラッシュバックするため、はじめは出動を拒みますが、ケントに「みんながいるから信じて」と言われ、複雑な気持ちのまま出動をします。

アドベンチャーシティで何とか任務をこなそうとするチェイスでしたが、トラウマからか急に恐怖心が襲ってきて何もできなくなってしまいます。人一倍(犬一倍?)責任感が強い彼にとって、活躍する仲間を横目に自分が何もできなくなってしまうことは情けなく、そして自信を喪失してしまいます。さらにケントからの「少し休んでいていいよ、みんなで解決するから。」という言葉に「僕は必要とされていないんだ!信じてって言ったのにひどい!」と孤独感と悲しさで自暴自棄になり、その場から逃亡してしまいます。落ち込んでいるチェイスに仲間の一人が「恐い気持ちは誰にだってあるし、あってもいい。それを乗り越えるから強くなれるんだよ。」と励まします。チェイスは自分の心の弱さを受け入れることで、強く成長することを学びます。(まずここで弱うるうる。ほんとうの強さとは、弱さを受け入れること。というメッセージいいよね・・・。)そんなあたたかい仲間の支えのおかげで、何とか任務に復活できたチェイス。そしてシティで最大のトラブルが発生!ほかのメンバーを先に現場に向かわせ、ケントはチェイスをある場所に連れていきます。

それは、ケントとチェイスが出会った場所でした。捨てられたショックで町中を走り回り、車に轢かれそうになったところをケントに救済されたチェイス。それが2人の出会いでした。つらい過去がよみがえる場所に来て、明らかに顔が曇るチェイスにケントは尋ねます。「どうして僕が、君をパウパトロールの仲間に来てほしいって思ったかわかる?」と。
「僕がかわいそうだったから、君は助けてくれたんだよね?(つまり行き場がないから行き場をくれただけだよね?)」と答えるチェイス。ケントはすかさずこう答えます。
「違うよ。きみは、(捨てられた後)一人で必死に戦ってきた。それはとても勇敢なことだよ。ぼくは、きみのその勇敢さが、パウパトロールとしてふさわしいって思ったんだ。きみは、生まれながらにしてヒーローなんだよ。」

わたくし、娘を膝の上に載せているのを忘れて号泣いたしました・・・。ケントのチェイスに対する認知と励まし。そして心から存在そのものを肯定しているこのセリフ!ケントの人間性が良く表れていて、最高だと思いませんか。
コーチングをする時に、クライアントとコーチは対等な関係です。そしてコーチはクライアントをNCRWのスタンスで関わります。このケントのチェイスに対するスタンスが、まさにコーチのNCRWのスタンスそのものに思えて私の涙腺は崩壊。普段はケントがパウパトたちを指示するのですが、そこにあるのは主従関係による指示&行動ではなく、信頼関係である。ということが強いメッセージとして伝わってきました。やっぱり人を心から動かすのは、いつの時代も愛と信頼ですね・・・!ケントの言葉を聞いたチェイスはパワフルさと自信を取り戻し、2人は最終任務に向かいます。

トラブルを何とか解決したパウパトたち。しかし、最後の最後でケントが事故に巻き込まれてしまいます。チェイスは自分の心を取り戻させてくれたケントの一大事に、無我夢中でレスキューに向かいます。しかし、助けようとするものの、これまでの失敗がフラッシュバックし、またも動けなくなりそうになります。・・・が、仲間からの言葉を思い出し、恐れを乗り越え、無事ケントを救出!弱さを認めることで一段と強く成長し、トラブルをPAWっと解決したのでした。


おまけ:音楽も最高

劇場版の主題歌はMAROON 5のAdam Levineが歌う主題歌『Good Mood』という曲です。ポップでさわやかでパウパトたちの世界観にすごくマッチしています。曲がYoutubeで公開されているので、ぜひ聴いてみてください。

久しぶりの投稿がまさかの幼児向け映画レビューになってしまったのですが、ほんとうに素敵な内容だったので書かずにはいられませんでした。ちなみに娘に感想を聞いたところ

「映画の音が大きくて疲れた。」と一言で終わりました。もうちょっと・・・感動を共有したかったです。

読んでくださり本当にありがとうございます。サポートしていただけるとその分うれしさの極みで、調子に乗ってどんどん記事を書き始めます。ぜひお願いします。