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フリーランス、2回目の妊娠出産をする。仕事・身体・心のために取り入れた3つの教訓

フリーランス(もしくは、私のように1人法人)をやっている方の妊娠&出産の情報はまだまだ少ないです。私は会社員から独立して1人目の出産をしました。現在、上4歳と2人目の安定期に入ったところです。1人目の時は独立1年半ほどだったので、そんなに仕事が安定しておらず、時間の自由度が高い方でした。当時、せっかく立ち上げた仕事が止まる不安はあったけれど、産後の仕事についてはまたそこから作ればいいや。という感じだったと思います。
それが、独立して7年を迎え、ある程度仕事に見通しや目標も固定ある状況になりました。以前に比べ、フリーランスが使える制度や情報もたくさん増えてきたので、私のnoteではそれらについては書かず、葛藤したことや前回の教訓を活かして準備をしたことについてまとめたいと思います。ある程度仕事が固まっている1人(あるいは少人数)女性経営者のお役に立てると嬉しいです。

1回目の教訓「全てをリセットする心と身体と仕事の準備が必要」


私が第2子出産において、大きく分けて対策したのはこの3つです。
<身体>つわり対策と体調管理
<仕事>時間のコントロールができず、穴の開けられない仕事(学校の仕事)で替えが効かない仕事はどうするか
<心>産んだ後3年間の生活をどうしたいか

<身体>つわりと体調管理


1回目の時に私は強烈な眠りつわりと食べつわりがありました。今回も同じとは限りませんが、とにかく妊娠初期は眠くて眠くて寝ないとやっていけない状態でした。前回、妊娠~出産までが光の速さだったこと。そして産後は保育園の関係で58日以内に復職しないといけないことがあり大変でした。夫も私も実家が遠く、親の手を借りるということもなかなかできないため、自力で何とかする必要がありました。第二子の出産については体調面で同じことが起こることを考え、仕事のタイプを3つに分けておきました。
1)流動性のある仕事(時間のコントロールがきく仕事)
2)固定の仕事(時間が固定されている仕事)
3)余白や新規で何かを始める時間
この3つに分けたのは、前回ギリギリまで仕事を詰めてしまったので、もう少し気持ちに余裕を持って構えたいと思う教訓がありました。2)の仕事を除けば、初期にしっかり体を休めて体調を整えておき、安定期になったら産後の自分の仕事と生活のバランスについてリセットして向き合って考ることができる!と考えたからです。固定の仕事を作らないことは収入面で不安がありますが、万が一、入院や産後の何かで生活を大きく変えないといけない、などの時にダメージが少なそう。と思ってのことでした。また、つわりの度合いにもよりますが、安定期に入ると体調も落ち着きます。体力的な無理はできないので目先の仕事の収入よりも、未来のキャリアについて考える「投資と種まきの時間」を持ちたいなと思っていました。もちろん妊婦生活そのものや上の子との時間をたっぷり取りたい、という気持ちもありました。

<仕事>時間のコントロールができず、穴の開けられない仕事(学校の仕事)で替えが効かない仕事はどうするか

上記で仕事を3つに分けたと書きましたが、一番心配なのは2)の仕事でした。私は大学で通年講師をしています。担当科目が必修授業のため穴を開けることができません。そのため、万が一に備えて、私がいなくなっても授業が運営できるチームを作ることにしました。結構慎重な性格なので、約1年かけてチームを作りました。実はこの経験、1人で自由気ままにフリーでやってきた私にとって、物凄いブレイクスルーをもたらしてくれました。それまで人に何かを頼ったり、任せたりするのが苦手だったのですが、背に腹はかえられぬ!と俗人化していた業務を棚卸したことで、とっても仕事が楽になり質も上がりました。チームメンバーは同業のフリーランスや副業としてができる会社員の友人に声をかけ、業務委託として働いてもらうことにしました。副業解禁になっている世の中で本当に良かったな〜と思います。このテーマに関しては本当にいろんな葛藤と取り組みがあったので、また別のnoteにまとめたいと思います。

<心>産んだ後3年間の生活をどうしたいか


ここは一番考えました。1人目を育ててみて思ったのは、3年くらいで精神的にも肉体的にも、劇的に楽になったという感覚があったこと。そして子育ては学びが多いので、次はもう少し余裕を持って楽しみたい!という気持ちがありました。よく子育てしていると自分が育てられている。と言いますが、本当にその通り。自分の未熟さにがっくりきたり、人間の発達ってこうなっているのか・・・!と職業柄ついつい感心してしまったり。それ以上に子どもの成長が楽しかったりと仕事とは違った充実感がありました。とはいえ、仕事を辞めるという選択肢は私にはありませんでした。仕事は仕事で自律できる楽しさや充実感、貢献できることがあると思っているからです。大事なのは、自分の気持ちを明らかにすること。そして、それを自分の家族に当てはめてどの形にする必要があるかを考えることでした。私の願いは、子どもとの時間をしっかり取りつつも、仕事も充実させたいし、自分1人の時間も欲しい。パートナーもそこには賛同してくれているので欲張りかもしれませんが、そのための努力ならしてやるぜ!と思い、この先3年の目標にしました。
 まずは、自分の仕事の現状を明らかにしました。私の仕事は在宅勤務ができる一方で、やった分だけ収入になるという成果報酬型の仕事が主です。つまり稼働時間=収入になるわけです。2人育児をするとなると、稼働時間が減るのは目に見えていたため、現状維持以上にするには仕事の仕方を変える必要がありました。私の場合は「サービスの単価を上げる」「自分が実働しなくても仕事ができる仕組みを作る」「稼働が少ない仕事をつくる」のいずれかが次のキャリアに必要だと考えました。そして今、自分が実働しなくても仕事ができる仕組みを作る+稼働が少ない仕事を作ることに取り組んでいます。

出産と子育ては自分の人生に向き合い、流れを変える大チャンス

見出しにも書きましたが、妊娠出産子育ては人生にとって大チャンス。だと思っています。「キャリアブランク」や「暗いトンネル」のように言われることもありますが、決して忌々しいものではなく「新しい自分を創ることができる変化のチャンス」だと感じます。もちろん、習慣や積み上げたことを手放すのはとても怖いことです。先がどうなるかわからないことについて、早く正解を見つけて安心したい気持ちにもなります。でも、出産のライフイベントがあることで、要らないものを堂々と手放す覚悟と、正当な理由ができるような気がするのです。最初の出産で私は「時間の不自由さ」をこれでもか!というほど体感しました。でもその不自由さが、オンラインでの仕事に繋がったり、仕事の質を上げるためにどうしたらいいのか?というアイデアをもたらしてくれました。(そして復帰してすぐに仕事の質を上げるため、コーチングの国際資格を取りました。)キャリアの手綱を緩めることは怖いけれど、人生はどんどん長くなっていることを考えると、再構築を体験できるこのやり方はとてもいい時間だと思っています。ライフイベントや人生の揺らぎに寄り添いながら「生き方に合わせた働き方を創る力」をつけるのは、未来の自分の安心を作る投資だと思います。本当に自分が大切にしたいことは何か?をあらためて考える絶好の機会として捉えて、この期間を楽しんでいきたいと思います。

読んでくださり本当にありがとうございます。サポートしていただけるとその分うれしさの極みで、調子に乗ってどんどん記事を書き始めます。ぜひお願いします。