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リモートセッションとレイテンシーについて

こんにちは

たまには音楽家らしい記事を、と思い
私にとってタイムリーな話題をお話しします

興味のない方には退屈なお話になってしまうかもしれませんが、私の覚書ということで御容赦ください

コロナ禍で吹っ飛んだエンタメ関連

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このコロナ禍で、
今年のライブが全て吹っ飛びました

スタジオでのリハーサルも同様です

ライブハウスや、音楽スタジオは
大変な状況だと思います

ミュージシャンやアーティストの皆さんそして
音楽関係をはじめ各種エンタメ業界のお仕事をされている方も苦しい経験をされていると思います

毎回何かしらのライブを楽しみにしていて、
今年その機会を奪われてしまった方々には
本当に気の毒に思います

音漏れ対策のためにしっかりと防音しなければならないので、
換気の問題や狭い室内で密になるので
今年いっぱいは従来のやり方は厳しいと思っています


コロナ禍で主流になったリモートセッションと問題について

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ライブやリハが全て吹っ飛んでから、
お店も1ヶ月間臨時休業に入り
心が折れかけたこともありましたが

しばらくは音楽と距離を置き
本業は勿論のこと、今までじっくりできなかったこと、
やったことのなかったことに専念でき
案外楽しく、人間らしく、
充実した毎日を送っておりました

ステイホームの時期は、音楽仲間と一緒に
YouTubeでのリモートセッション動画を作って
UPしたりしていました

そこで問題となったのは、
レイテンシーというものです


レイテンシーについて

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表題をパッと見て、
レイテンシーという言葉に疑問を抱く方は多いと思います

ここでいうレイテンシー【latency (遅延)】とは
インターネット経由で
2人以上の奏者がアンサンブルをする際に、
それぞれの奏者の音の遅れを指します

これは、それぞれのネット環境が大きく関わってくるようです

ちなみに私は、光回線をWiFiで繋いで動画を録りました

すると、取りまとめて編集する人から
私の音がかなり遅れてて編集が大変だったと言われました

オンラインでのやりとりには、
ある程度の遅延が発生してしまいます

コンマ何秒のわずかな遅れだと、
会話を楽しむ分には気にならないと思いますが

演奏においては、
お互いの音をしっかり聴き
正確なタイミングで音を鳴らさなければならないので

この遅延の存在はかなり大きなことなのです

複数人でセッションするとなれば尚更避けて通れない問題なのです

レイテンシーを解決するには

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1.インターネット環境の改善

まずここから始めなければお話にならないでしょう
速度は早ければ早いほどいいに越したことはありません

我が家は元々光回線を引いているので
これは問題はありませんでした

2.WiFiからLANケーブルに変える

無線だとどうしても電波なので
安定性に欠けるのかもしれません

ゲームや動画再生ならば
多少の遅延が発生してもデータ受信が追いつけば
支障を感じることはないでしょうが
オンラインでのセッションとなれば
リアルでのリハーサルと同じ環境下でなくてはいけません

あくまでも『安定したリアルタイム』を意識しなければならないことを思えば
やはりLANケーブルを用いた有線接続かな、と

実際に遠隔でリモートセッションをしているバンドメンバーは
WiFi接続から有線接続に切り替えたところ
支障なくセッションができたとのこと

それもLANケーブルには規格があるようで
カテゴリ5e〜6と記されたLANケーブルを使い
50m以内なら速度劣化の心配は無いとのこと

あとはモデムの性能にもよると思いますが、
有線の方が安定したデータ送信・受信ができ
リアルタイムでのセッションができるそうです

ちなみに、
LANケーブルにはカテゴリというものがあり

5aか6は推奨だということを聞き
購入にあたり色々調べました

【CAT5】…通信速度:100Mbps「100BASE-T」
数年前まで広く流通していた低速規格で安価
セール品などの安価な無線LANルーターやハブに同梱されているケース有

【CAT5e】…通信速度:1Gbps「1000BASE-T」
最近は超高速な光回線サービスも増えてきたが、
基本的にはCAT5eで十分な速度を得ることができる
コストパフォーマンスに優れ、
オフィスでの利用にも十分なカテゴリ

【CAT6】…通信速度:1Gbps「1000BASE-T」
通信速度はCAT5eと同じだが、
CAT6の周波数は2倍以上
周波数の上昇に合わせてより多くのデータ転送が可能
ネットを快適に、と考えるならば
CAT6導入を検討するのも有

【CAT6A】…通信速度:10Gbps「10G-BASE-T」
液晶テレビやパソコンで動画コンテンツを楽しみたい向け
テレビ会議などを利用する方に最適
今後、主流になってくる10Gbpsにも対応できる通信規格なので、これからLANケーブルを購入する場合はCAT6Aの購入がオススメ

【CAT7】…通信速度:10Gbps「10G-BASE-T」
CAT7は速度面もノイズ耐性も高く、
ちょっとしたタイムラグが命取りになるような
オンラインゲームをプレイしている方におすすめ
負荷が高い業務用サーバーとの接続にも最適

【CAT8】…通信速度:40Gbps「40G-BASE-T」
40Gbpsという超高速、
2000MHzという広帯域を実現
現在における最上位規格。ノイズ耐性も高く、
高速で安定したネットワークの構築が可能で、
主に業務用

せっかくだから、とカテゴリ8を検討しました

MacBook ProならびにApple製品のPCですと、
LANケーブルを直接接続する端子がないので
LANケーブルとは別にイーサネットアダプタが必要です


3.オーディオインターフェイスを変える

オーディオインターフェイスとは、
PCで音=オーディオを入出力するための機材です

コロナ禍において、オーディオインターフェイスが
入手しづらい状況になっているようです

その背景には、自宅で楽しめる趣味として
DTMが注目され出したことと
オンラインミーティングを高音質化するための
需要が高まっていること、
更にはメーカー側の生産体制が止まったり、
遅れていることなど複合的な要因があるようです…


WiFi環境の他にも、
オーディオインターフェイスに原因があるのではと
バンドメンバーから指摘がありました

WiFiから有線に切り替え、
私が使っている同じオーディオインターフェイスを使ってもレイテンシーが解決せず、
新しいオーディオインターフェイスに切り替えたら
問題が解決されたのよ、というアドバイスを貰いました

実際に春先にYouTube用に演奏して送った動画は
編集して合わせた結果
レイテンシーが酷かったようで
結構編集に苦戦したようです

そこで、もう少し良いオーディオインターフェイスを購入してみることにしました


4.使うアプリを選定する

オンライン飲み会やオンライン会議が
このご時世一般的になったので
zoomやSkypeをリモートセッションに使えるのかな?
と思っていましたが、
これまたレイテンシー問題で使えないことが判明…

他に手段がないのかな…と色々調べているうちに
バンドメンバーから、
YAMAHAのSYNCROOMええで!という名案が

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このアプリを使い、有線でネットワークに繋げば
遠方のミュージシャンとオンラインセッションがしっかり出来るらしいのです

このシステムは、
ヤマハの独自技術により、
インターネット回線を介した
オーディオデータの双方向送受信を
極力小さな遅れで実現するというもので、

オンラインでも遅延の少ない快適なセッションができるのではないかと試したら
案外使えるとのこと

このアプリをバンドメンバー全員で統一することにしました

リアルでのスタジオリハを諦めていた昨今、
ようやく希望の光が見えたのは否めません

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます

最適なリモートセッション構築は
私にとって全くの無知で
この時代になったからこその
次世代のセッション方法として
とても勉強になることばかりです

私的に備忘録的な記事になってしまったことは申し訳ございません

このジャンルはまだまだ未知なことが多く、
調べたり試行錯誤をしている段階です
詳しい方がいらっしゃればアドバイスをいただけると助かります

願わくば、従来のように
リアルでスタジオに集まり
それぞれの楽器の音と響きを体でビシビシと感じ
テンションがアゲアゲな状態で家に持ち帰り
ライブまでボルテージ高めな状態を維持していきたいです

リモートだと音の振動を肌で感じることができませんからね…

何とか年内に大きな音楽の仕事が一本入りそうな感じです

後は世の中の情勢によりますが…

いつになるかわかりませんが、
また元のような形で楽しく演奏を楽しみ
人々の感動を与えることができる日が戻るといいな…

と、願っています

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