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グラフィックデザイナーとはどんな職業か

こんにちは、MAYUMIです。私は「グラフィックデザイナー」という仕事をかれこれ15年程してきました。
しかし、世間一般的にどんな職業かあまり認知されていないような気がしていて、「3Dグラフィック」や「コンピューターグラフィック」と間違われる度に、全然認知度がない職業なのだな…と少し残念に思うこともあります。

なので今回は「グラフィックデザイナー」という職業について、特に聞いたことはあるけどあまり知らなかった人や、職業について興味がある人に向けて、書いてみたいと思います。



グラフィックデザイナーとは…

「グラフィックデザイン」を広辞苑で引いてみると

【グラフィックデザイン】 印 刷(graphic design)を媒体とした、視覚情報伝達のためのデザイン。本屋や雑誌の装幀・新聞雑誌広告・ポスター・カタログの類。

(引用ー広辞苑第六版 岩波書店 2008)

と記されています。
つまり「2D、平面的な静止画のデザインをする人」がグラフィックデザイナーです。

 「グラフィックデザイナー」今のと昔の違い

広辞苑のように「グラフィックデザイナー」は言葉で定義されていても、昔と今では全然印象が違うと感じています。

昔は数たる巨匠のような人がいて、そのデザイン事務所等に入り弟子として修行して独立したら一人前、みたいな流れがありました。

私が美大生でデザイナーを目指していた時代も巨匠たち、スターがいて(今もいるとは思うのですが昔の方が絶対的だったイメージ)その人たちが手がけるポスターや広告デザインに対してみんながあれはすごいとかどうだとか、褒めたたえて崇めているような風潮もあった気がしています。

今ではグラフィックデザインの学び方に関してもネットが発達し、SNSのコミュニティもあるので、DTPに使用するAdobe等のアプリケーションの操作方法のハウツーやデザインのテンプレ、素材なども昔よりとても充実していて誰でもデザインしやすい環境になったと思います。

なのでグラフィックデザイナーになる方法も一昔前は専門学校や美大に入り、そこからデザイン事務所や制作会社、広告代理店などで実践を積みながらなっていくという”職人”の様な流れが主流だったのですが、今では多種多様で、自分で独学で学び、作品もSNSで世界中に発表できるので専門的な学校に通わずとも、巨匠の下で修行を積まなくとも発信できるメディアがあります。
なので下積みなく、センスの良い人達が若いうちから惜しみなく力を発揮できる環境が整っていて、本当に良い時代だと思います。

逆に資格もなく、どんな人でも独学してデザイン業を始められるので、同じ「グラフィックデザイナー」と名乗ってはいるものの、人によってのスキルの差が昔より広がったように思えます。

だから昔の方がデザイナーのスキルが一定レベル、担保されていたと思うのですが、今のようにデザイン性はそんなにいらないから早い納期でライトな金額で気軽に頼みたい人もいるだろうし、これは優劣はないことで、今の時代の多様性をとても感じています。

これからはデザイナーがいらない時代?

昔から今にかけて、このような時代の移り変わりがあったのですが、これからAIがもっと進化し、「デザイナーがいらない時代が来る。」と、ここ10年くらいよく話題として耳にしてきました。

この話は半分は当たっていると思いますが、まだ人がデザインをする必要な分野はあると思うのです。

というのは、その人が作ったその人にしか醸せない雰囲気、個性、感情のエネルギーが込められたものは、まだしばらくはAIには再現できないのではないかと個人的に思います。

例え技術で見た目の良い、クールなデザインは作れたとしてもその意図を込めてディレクションをするのは、まだ当分は「人」なのではないでしょうか。

なので、機械的なDTPのオペレーション作業や、あまりデザインのビジュアルに労力をかけなくても良いジャンルはどんどんAI化が進むでしょうし、より人はアートよりなもののデザインに特化してAIには醸し出せない独特のセンス、個性を出していく流れになるのではないかと思っています。


おわりに

今回はグラフィックデザイナーという職業について、改めて自分なりの職業に対しての説明と、色々思うことを書いてみました。

自分の頭の中になんとなくある考えより、文章にしてみることで考えがまとまるというのは、こういうことかと少し実感しました。

今まではデザイナーなんだからと作品を作って表現することだけに囚われていましたが、15年やってきたという自分の経験が今からグラフィックデザイナーを目指す人や、なりたい人にとっては役に立つ情報も沢山あるのではと思っています。

なので自分の持っている情報の言語化を少しづつtryしてみようと思っています。


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