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食器洗い

毎日の食事を作るのと同じだけ、毎日食器を洗う。
この食器洗いを夫にやってもらいたい、というのが私の10年来の願いだが、ほとんどかなったことがない。
料理を作るのが私なのだから(夫は料理ができない)、片付けはやってくれてもいいのに、と思ってしまう。
汚れた食器を放置しておくのが、気持ち悪いのは私であるので、すぐに片付けたくなってしまい、自分でやるのだが、なんというか、家事労働を分かち合う感じが欲しい、と思っていた。

今日も、あまりあてにはしていないけれど、
「ご飯の後の、後片付けは誰かやってくれないかなあー。ママは作ったのになー」
と呟いてみた。
夫は、手で大きく×を書いていた。
そうしたら、5歳の息子が、
「僕がやってみたい」
というではありませんか!

まだ手が小さいので、ガラスのコップや大きめのお皿などを持って洗う時には、どうかなと思ったけれど、やりたい気持ちがとてもあるようだったので、お願いしてみる。
一緒に並んで洗い物。
一回見本をみせて、次は息子がやってみるという流れ。
上手に洗うものだ!
感心してしまった。
お姉ちゃんが前に手伝って洗い物をしているのを、羨ましく思っていたらしい。
「僕もおねえちゃんみたいにやってみたかったんだよ」
と言って、上手に洗ってくれた。
大きなお皿も、ガラスのコップも、落とすかも?!とヒヤヒヤしながらみていたものの、器用に持って洗い、水で泡を流してくれた。
最後の鍋を洗うのは、力がいるので、私がやることに。
そしたら、「あと手伝うことある?」というではないか!
泣けてくるなあ。
テーブルを拭くのをお願いすると、
「いいよ!おれがやるよ!」
と最近、たまに使うようになった「おれ」が頼もしく請け負ってくれた。

そのあと、二人でお風呂に入ると、
「ママ、今日も一日お疲れさま」
と労ってくれた。
なんというか、この人は、ほんとうに優しいなあと思う。
自分も今日は、年度末でクラスの大掃除を張り切ってやって、疲れたそうだ。
でも、「ママが喜んでくれるのが僕は嬉しいんだよ」という。
ああ、ほんとうにありがたいなあと感謝の念が湧いてくる。

食器洗いを夫がしてくれないことで、このような幸福を感じられたのかもしれない。

なるほど、よくできている。
(でも、食器洗いはやってもらいたいが。しつこい笑)


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