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【102/1096】愛着障害を越える?①

102日目。今日はまたまた盛りだくさんな一日になってしまった。スケジュールを考えるときに、余白をかんがえないでいれちゃったんだなーと思うけれども、なんとか綱渡りで過ごしたよ!でももう綱渡りはやめよう・・・。


さて、今日は、愛着障害について書いてみようかなと思う。

人間の子どもは、必ず養育者を必要とする。
赤ちゃんとして生まれて、誰からの保護もなく生き延びることはできない。
これは人間と言う生物としての厳然たる事実である。
そして、その幼少期(特に2歳まで)に養育者(主には親)と形成された愛着関係が後々の人生に大きく影響するということを説いたのがジョン・ボウルビィの愛着理論である。
(これが曲解されて3歳児神話とかになったのではないか?と思われる)
この幼少期に形成された愛着の様式が、大人になってからの将来の人間関係のひな型になり、人生においての感情の耐性、自己慰撫力、統合的な自己感覚を醸成する基盤になるというものだ。
2歳までの体験なので、言語化されたものではなく、潜在的で、感覚、感情的な記憶として、記憶されている。
この理論では、養育者が健全な調整を提供することで、健全な自己調整力と安定した愛着形成がもたらされるとなっている。
そのため、その安定した愛着が得られなかった幼少期を持つ人は、大人になってから、常に愛に飢え、誰かにまたは物質的に依存し、孤立感を持ち、人間関係で健全な関係性を育むことが難しくなる。
自分の親との関係で得られなかったものを、他人(もしくは物質的なもの)に求め続けることになるから。
そして、相手からそれが得られないと絶望し、自分を傷つけ、または閉じこもり、相手との関係性をより難しいものにしていってしまう。
ものすごくざっくりだが、これを「愛着障害」と呼び、解決のための心理的なアプローチがさまざまにある。

愛着障害は愛着の形成に不健全なパターン「回避型」「不安型」「無秩序型」を持っており、そのパターンで人間関係をつくってしまうという。
それがまた、見事にそのとおり自分に当てはまり、私が人と健全な関係性が育めないのはこのせいだったのか!と思っていた。
もちろん、これ以外にも様々に複雑に絡み合う虐待によるトラウマがあったため一概にそのせいとは言えないわけだが、一因として当てはまると思った。また、当時は自分が虐待を受けていたとも思っていなかったし、「虐待」と言うことにためらいがあった。
(そして、当事者にはそういう時期は誰にでもある)

小児精神科医で発達障害の専門家である杉山登志郎先生が、愛着障害を第四の発達障害と解説していて、虐待により脳の仕組みが発達障害と同じように変わるということがわかっている。

私が最も恐れていたのは、子育てで自分が子どもたちに同じようなことをしてしまうのではないか?ということだった。
子どもに絶対に連鎖したくなかった。
健全な愛着を育むためにどうしたらいいのか?に懸命だった。
2012年頃から本格的に学び始めた。
そして、こういう本をたくさん読んだ。(すごくいっぱいあるので、すごくたくさんの人が悩んでいるのだと思う)

最初は、学べば学ぶほど、子どもの私はかわいそうだった。
「欲しいものが得られなかった」⇒「だから、こうなった」という構図は理解できた。そしてその欲しいものは、人間として生まれたならば、誰でも欲しいもので、それがないと生きるのが難しいものだった、という。
その欲しいものを、生まれた時から持っている人もたくさんいるらしい。(健全な愛着関係で育つ人の割合は66%いるという統計があり、それを知って、「そんなにいるの?!」と驚いたことがある)
そう思ったら、みじめな気持ちになるし、情けなくなるし、自分は悪くないというなら、なぜこんな目に遭わなければいけないのか?と思うのは当然なのでは?と思う。
そのうえ、誰かを悪者にして、自分は悪くないとやっても、一瞬はホッとしても、人生やり直せるわけでもなく、時間が取り戻せるわけでもないのに、「どうやって回復するのか?」が大きな課題だった。

それで、心理学の手法を本格的に学び始めた。
カウンセリングにも通っていたし、さまざまなセミナーも受けた。
でも、愛着障害による自己否定からなかなか抜け出せなかった。
今思うと、頭で理解しても、身体で理解できていなかったのだ。
言語化以前の記憶なのだから、すべて身体に記憶されている。
それを脳だけで理解しようとしていた。それでなんとかしたかったのかもしれない。

あるとき、愛着のワークというのをやったとき、身体が拒否しているのがわかった。目を見ることもできないし、触られると緊張がすごいし、とにかく不快感がすごかった。
身体が拒否しているのを、脳でなんとかしようとするのは、かなり無理だった。
それで、脳神経系の学びを始めた。
あくまでも、頭を納得させることが大事だったのだ。
自分に何が起きているのか?を知りたかった。

続きはまた今度書きます。(読みたい人いるかしら・・・)
今日のところはこのへんで。

ちなみに、愛着障害の本はほんとうにたくさん出ていて、たくさん読んだ。
そして、布の母親と針金の母親を使って赤ちゃんザルを育てるという代理母実験で有名な心理学者ハリー・ハーロウの伝記(ジョン・ボウルビィのことも出てくる)が書いてあるこの本はけっこうおもしろかったです。(読みやすくはない)

では、またね。


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