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森下典子著「日日是好日」映画も観て感じた事♡

随分前に本を読んでおりましたが
映画は観ていなかったので
編み物(中毒です)をしながら数回に分けて視聴しました。(現在アマプラで視聴可能です)

原作はこちら↓

とても印象深い本でしたので、細かいところまでよく覚えております。

<私の記憶に残っていること>
⚫︎お茶の作法は、メモして覚えるものではない。体が勝手に動くくらいお稽古を重ねて体に染み込ませること。
⚫︎季節が変わったら今まで覚えたことは全て忘れて新しい季節のお手前に集中すること。
⚫︎雨や空気や自然の音に耳を澄ませしっかり感じること。

映画では、主人公に黒木華さん、一緒にお茶のお稽古に通う従姉妹役に多部未華子さん。お茶の先生役に樹木希林さん。清々しい余韻の残るいい映画でした。

✳︎✳︎✳︎

<映画を観た感想>
不器用な主人公にとって、茶道は容易には身に付かなかった。
しかし、ある時気づく。
注ぐお湯の音、降る雨の音、湿った空気、匂い。全てを感じることができるようになった自分を、主人公は愛おしく感じたことと思う。

お稽古に行くのが億劫で休んだ事もあった。それでも20年余り続けていると見えてくるものがある。

誰の人生も山あり谷あり。
いい事も悪い事も嬉しい事も悲しい事もある。
だけど今生きていて美味しいお菓子やお茶を頂き「美味しいね」と微笑み合える。
笑えない日があっても悲しいことがあっても美味しいと感じられる日はきっと来る。
もしも一般的に幸せとは言えないような状況であっても、幸せを感じられるかどうかは自分の心次第なのだろうと思う。

お茶を習い始めた頃
掛け軸の「日日是好日」の字を見て
その意味がわからなかった主人公が、年齢を重ねお稽古を続けているうちやっとその意味がわかるようになる。誰かに意味を教わるのではなく、日々の暮らしを粛々と積み重ねることから自然と学んでいく。

人や自然や全てのことは一期一会。
2度とない「今」に集中し味わう事の素晴らしさを
映画を観て改めて感じました。

余談になりますが、私のヴァイオリンも、この春で満20年になります。 
正直、技術的には停滞しまくっていますが、「継続」出来ている事が自分の強みとなっているように思います。

今個人レッスンは卒業しオケに参加しているだけですが、合奏が楽しくて楽しくて。
音楽は私を幸せにしてくれているだけでなく、「日日是好日」の主人公のように、日常のたわいもない様々なことを感じる力も、もしかしたらくれているのかもしれません✨

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実は数十年使って来たソファの買い替えをするべく、旧ソファの処分と、そのほか私が使っていた奥行きの狭いテーブルと袖机を孫に譲る事になり(数年前に購入した物。)
大々的に部屋の片付けをしている最中でして、このところ、どんだけ物があったのかと呆れ返るくらい大量の本や不要物の山と格闘していたのですが、
さきほど、思いがけずこの本が出てきました♪
パラパラとめくったら、うーんやはりこれは名著。やっぱり捨てられない。

こんな事やってるから
作業が捗らないし物が減らないです(笑)

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