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ヨルダン レンタカー旅(18):世界最古のモザイク地図を見てデータ社会を考える

感動大爆発のペトラや砂漠ツアーはこちらをぜひ。

最後に泊まる街、マタバは中東ヨルダンでは珍しくキリスト教徒が大多数を占める街。
モザイクも有名な街ですが、ここで絶対に見なければいけないのが、世界最古のモザイクでできた世界地図「マタバ地図」。
6世紀に作られたものらしく、当時のパレスチナやエルサレムの街を作っていた建造物などを知るのにとっても貴重な情報らしい。
そらそうだよね。
だって6世紀って、1500年近く前のことでしょ?wikiさんによると、日本に仏教が伝来したのが6世紀(538年)らしいです。
それもよくわかんないけど。

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想像しているよりも大きなモザイク地図。

マタバ地図が残されているのは、とても素朴な聖ジョージ教会。
外観はとても質素で、「ここにホントにあるのかな?」と思ってしまうくらい。

「モザイク」って今までそんなに興味がなくて、「壁の一部に地図があるのかな?」くらいのイメージだったんですが、教会の中に入ってびっくりしました。

まさかの、床!!!!!!

というわけで、礼拝用の椅子もモザイクのマタバ地図保護のため、少しオリジナルな配置。そしてマタバ地図の周囲は囲われていてもちろん歩けないようになっています。

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祭壇の目の前にあるので、信者の人の席は後方に固まってました。

昔はパピルスが高価だった、ということももちろんあると思いますが、床にモザイクで地図を描く、ってすごい発想。

当時はそんなこと考えてもいなかっただろうけど、こうやって1500年経っても情報を残すことができるし、こういうのを見るとデジタル社会ってのはいかがなもんなのかな?と思ってしまう(個人的にデータは消えるもの、と思っているので、絶対に残したいものはデータではなくモノとして残したい派)。
もちろんデータって保管場所も取らないし、手軽でとっても便利だけど、やっぱり「モノ」で残す、ということは遠い未来を考えると必要なことなんじゃないのかな。

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地図だけじゃなくて船などの絵も残されていました。

そしてマタバの街についてさまざまなモザイクを見ていた旅友ちゃん、

「モザイクの魅力に目覚めそう」

とぼそっとつぶやいた。

いや、その気持ち超分かる。
「なんだかんだ言って、モザイクよりステンドグラスのほうがやっぱり素敵でしょ」と思っていた私ですが、モザイクのパズル感や、ギラギラしていない控えめな美しさってずっと見ていられる。
そういえば私たち、ジグソーパズルとか、ひたすらできるタイプだったわ。
そりゃぁ、それぞれ形の違う石を上手に組み合わせて画にするモザイクなんて、大好物以外のなにものではない。

美的センスがあることが前提だけど、モザイク職人さんとかすごく楽しそう。
ピッタリはまるタイルを探して、シンデレラフィットしたときのスッキリ感、気持ちいいだろうな~。

ふたりでモザイクを見ながら、

「あそこの角にある青いタイル、超いいサイズじゃない?」
「作ってるとき、いいのありましたよ!とかみんなで探したりしたのかな?」
「誰か三角の青見た人いる~?とか言って探し回ったりしてそう」

なんて制作時を想像してクスクス笑ってみたり。
はたから見たら「あのアジア人、どうした」とか思われてたかも。

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これ、どこのモザイクか分からなくなってしまったけど……ずっと見ていられるモザイク絵。

でも、こうやって1500年前の人たちの日常を想像できるのも、実物のモノが残っているからできることですよね。
やっぱりデータに頼りきってはいけない!!!!
と、私は思う!!!
(単純にアナログ感が残っているものが好き、という私の性質を多大に含みます)

ひたすらにモザイクを眺めていた私たちでしたが、明日の午前中のフライトでヨルダンさんとはお別れ。
ドバイの乗り継ぎを利用しつつ、コンクリートジャングルに帰る前のリハビリも兼ねて、ドバイのブルジュ・ハリファでトム・クルーズごっこをしなければいけない。

なんだか言葉にすると陳腐だけど、毎日が感動の連続だったヨルダン。
次は死海に長期滞在するぞ!とか、今回は行けなかった最南端のリゾート、アカバにも行ってみたいし。
そして何より、私には死海文書を見るという大きな大きな積み残しがある!!!

また絶対来るからね、という気持ちを残して、一気にオイルダラーのバブリーなドバイに移動します。

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ちょっと早く目が覚めたので窓の外をみたら日の出。ヨルダン最後の朝日。


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