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伊勢(8):タクシーの運転手さんはやっぱり物知り

いろいろあって、鳥羽駅から石神さん(神明神社)まで、往復約1時間を一緒に過ごしたタクシーの運転手さん。
何があったかは、ぜひこちらをご覧いただければと思います。

私を乗せてくれた運転手さんはとっても優しいおじさまで、石神さんのことはもちろん、伊勢神宮についてもいろいろなことを教えてくれました。

石神さんは、もともと海女さんたちの間で、「あの石にお願いをすると願いが叶う」と話題になり、じゃぁどこかにお祀りしないと!と、ご近所の神明神社さんにお祀りしたらしいです。また、野口みずきさんだけでなく、芸能人の方もお忍びでかなりいらっしゃっているとのこと。
駐車場のある「海人文化資料館」には、いままでいらした芸能人の写真が飾ってあったのですが、そらもう、日本人の9割以上が知っているんじゃないか、というレベルの方の写真がたくさん。

運転手さん曰く、「私もあまりそういうの信じないんですが、石神さんは本当にお礼参りで来る人が多いんですよ。やっぱり何かあるんでしょうねぇ」とのこと。伊勢神宮には立ち寄らず、関東から日帰りで石神さんのお礼参りにだけ来られる方もいるみたいです。

運転手さんが知る限り、どんなお願いが叶ったかというと、

・自分も周りも誰も知らない人から告白されたい
・治療法がないと言われた病気が治った
・自分と反りが合わない上司に異動してほしい
・●●さんと××さんが別れますように

などなど、恋愛から健康、お仕事まで、ジャンル問わず本当に女性のお願いなら叶えてくれるそうです。
いやいやすごいな!石神さん!!

そして、「みなさん呼ばれた気がして来た、とおっしゃる方が多いのでね。お客さんもトラブルがあっても行こうと思ったんだったら、きっと叶いますよ」と言ってくれました。

いやいやもう、なんなの!
優しすぎるんですけど!!

そして「お伊勢さんはどこに行きました?」と、伊勢神宮近辺の話題に。

私はちゃんとお参りしたと言えるのは今回が初めてだけど、「みなさん毎年とか、何度もいらしてる方も多いんですよね」と聞くと、「いやいや!1年に一度だなんて。遠くても3カ月に一度いらしている方もいっぱいいますよ!」とのこと。
遠くても3カ月一度お参りしてるとか、改めてお伊勢さんって日本の頂点なんだな、と実感。

今回はせっかく1泊するんで、別宮も全部行きたかったけど、「倭姫宮(やまとひめのみや)」「伊雑宮(いざわのみや)」「瀧原宮(たきはらのみや)」には行けなかった、という話をしたら、「今度来たときは、伊雑宮はぜひ行ってください」とのこと。
そうなの?なぜ??と思って話を聞くと、どうやら伊雑宮は別宮の中でも一番格が高いそう。
運転手さんも今までいろいろな方を乗せたけど、大企業の社長さんなどなど、高い地位にいらっしゃる方は伊雑宮に行かれる方が多いらしいです。

確かに各所にある別宮を調べていて、行ってみたいなと思ったのですが(伊雑宮だけ「忌火屋殿(いみびやでん)」があったり、他の別宮より各段に敷地も広くて独特だな、と思った)、いかんせん遠いんですわ!

もうね、ほぼ志摩ですよ。
鳥羽も通り越して、志摩。

でも運転手さんも強くすすめてくれたし、今度来るときは絶対に行こう!と決めました。

ちなみにもう一つの遠い別宮は、瀧原宮。

こちらは「伊勢から熊野に行く途中ですね」とのことでした。

いや遠いよ!!!!
でもいつか行くぞ!熊野古道も行ってみたいし。

そして運転手さんからの情報で一番驚いたのは、

「おかげ横丁」はすべて赤福さんの土地

ということでした。
なるほど。だから大人の事情で「お福餅」はおかげ横丁で買えないのか……。
観光地ビジネスの現実を知った瞬間。

ちなみに甘味系だと運転手さんのおすすめは、あんこが入ったお餅にきなこをまぶした「二軒茶屋餅」。

「ここも電車だと行くのが大変だけどね」とのことでしたが、こちらも次来たときは絶対に行こうと決めたお店。
きなこがまぶされているとか、めちゃくちゃ食べたい!

二軒茶屋は1875年創業のお店だそうです。
ちなみにお福餅本舗は1738年創業。赤福の創業年は1707年とされているようですね。
みなさん、歴史あるお店ばかり!

ちなみに、もう一つ私が買った伊勢の歴史ある甘味、「へんば餅」のへんば屋商店さん(こちらはおかげ横丁に支店あります)は、1775年には茶屋として創業していたようです。
あんころ餅は昔からお伊勢参りを支えていたんだね!だって美味しいもんね!

ひとりで旅行するとほとんどタクシーには乗らないのですが、タクシーに乗るのもいいですね。やっぱり運転手さんって地元のことをよくご存じだし。
ちょっと痛い出費にはなりましたが、情報料も込みの値段だと思えば安いもんだ。

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