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雑記:「科博」に行かねば!

目標金額1億円を10時間以内に達成して、ニュースになりましたね。国立科学博物館のクラウドファンディング。
現時点(8/17)で6億7千万円が集まっていますが(私の小さな金額も入ってる)、母親から「きっと10億いくわよ」とLINEが来た通りまだ増えそうですね。

高騰する電気代や維持費を考えると、10億なんてあっという間に無くなってしまうだろうから、全然安心できる金額じゃないと思うけど、それでもとりあえずは……という感じなんでしょうか?どうなんだろう。

私は東京で育ったので子どもの頃から何度も連れて行ってもらっているし、大人になっても平日にひとりで行くくらい好きな博物館なのですが、大人になると、毎回入場料と年間パスポートの安さに驚愕する。

常設展が大人630円、年間パスポートなんて1,500円ですよ!
しかも高校生まで無料!!

だいぶ前だけど、展示準備中のシロクマさんたち。

クラファンのニュースを見ていた時に、「科博はお子さんと一緒に来られる方も多く、いちばんお金のかかる世代だから入館料の値上げはしたくなかった」という内容のコメントをどこかで見て、「子連れじゃない大人の入館料は倍にしてくれて構わないから!!」と強く思いました。いやホント、マジで倍にしてもいいと思ってるよ。私は。

ちなみに科博のおとなり、西洋美術館は常設展だと大人500円だし、東京国立博物館は1,000円。企画展はそれなりの金額になることが多いけど(輸送費とか保険とかもあるから当然)、それでも常設展の展示物クオリティを考えたらバグりまくりの入館料ですよ。

ワシントンD.C.のスミソニアン博物館をはじめ、海外の国立博物館や美術館は無料のところも多いので、それと比べたら「国立なのに有料なのかい!」って言いたくなる気持ちはごもっともですが、日本って寄付の文化が欧米ほど浸透していないから仕方ないよね、とも思う。
私がメトロポリタン美術館に行った頃は完全フリーだったけど、出入口の寄付ボックスに普通に50ドル札や100ドル札が何枚も入っていて、寄付って小銭のイメージだったから(絶対にあの黄色いTシャツを着る番組でみんなが小銭の貯金箱持ってきてるからだと思う)、かなりの衝撃を受けたのを今でも忘れられない。「寄付なのに1万円以上払うものなの!?」って超絶びっくりした。でも無料なのは申し訳ないくらい充実していたので、私も5ドルだけ寄付しました。

そしてちょっと前に東京国立博物館に行ったのですが、やっぱり日本の美術館の寄付ボックスには1万円札が入っているのはチラッとだけ。これは日本にはチップ文化がない、というのも大いに関係していると思っているので、文化的な背景による違いも大きいのかもしれないですね。寄付できることはもちろん素晴らしいことだけど、単純に「日本人って全然寄付しない!ダメ!」に結びつけるのも、ちょっと短絡的すぎるかなと思う。

20代の頃は旅先で「無料の博物館!ひゃっほーい!」「こっちはめっちゃ高い!なんでだ!」と一喜一憂していましたが、年を取ったからか、「私たちの使命はこの文化財や美術品を後世に残すこと!」という気持ちが勝るようになりました。
正直、自由に使えるお金に余裕ができたのも大きな理由のひとつ。

メトロポリタン美術館は近隣住民以外、結構な入館料になったらしいけど、日本国籍の人以外はいくら、みたいなシステムでも許されるのではないかな、と思ったりもします。「私も税金払ってるし……」という心の狭さからくる考え。我ながらみみっちい。

個人的には税金はこういったものを残すためにぜひバンバン使ってほしいのですが、まぁ、なんかいろいろあるんでしょうね。政治のことはよくわからんですけど、私は。

今回のクラファンも私も気持ちばかり、と思って協力しましたが、躊躇なくリターンありを選び、まだ「後世に残さなければ!」の純粋な気持ちだけで寄付できなかったです(だって研究者の方々の最押しが集まった図鑑とか超気になるし)。
あとどのくらい成長したら通常の寄付ボックスに1万円を入れられるような大人になれるんですかね。

科博には私が初めて大号泣した映画『忠犬ハチ公』のハチもいる。

今回は科博が取り上げられたけど、きっと他の博物館や美術館も同じような状況になっていると思うので、ささやかながらで申し訳ないけど、時間を見つけていろいろ行こうと思います。

科博もクラファンで何億も集まったとしても、やっぱり「行って、楽しんで、応援」がいちばんいいよね、と思うので。
確か科博って、平日の昼に行くと、ボランティアさんがいろいろ説明してくれるんですよね。ボランティアさんに遭遇したら、いろいろ聞いてみるのおすすめです。めちゃくちゃ楽しいです。


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