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これから⑱ワーストケースhaベストケース

2020年11月

事業を始めるとき、わたしが想定したワーストケース

それが本当に起こってしまった 

感染者数の増加に伴う、2度目のロックダウン

不安と先の読めない未来を前に

わたしは友達に電話をかけた
押しつぶされそうな胸をなんとか抱え、
声が震え、涙が滲んだ


仕事を失ったわたしを気づかってくれた友人が
毎日30分一緒にヨガをして身体を動かす、という役割を与えてくれる

85歳の高齢でも弱さを見せず、
力仕事や人助けを繰り返すそのひとには

敬意を持って尋ねるひとや掛かってくる電話が途切れない

雇われていたときの1度目のロックダウンとは違い、
保障も給料もないその数ヶ月間
わたしはそのひとと家族にご飯を食べさせてもらって生き延びることができた

広い場所で、車の運転の練習をさせてもらう

運転が怖い、という漠然とした恐怖と
面白いのか、走ってついてくる大きな犬

車の運転をすることは
ギアを変えて車を操作するだけでなく、
落ち着いて周りをよく観察することだった

先の信号をみてアクセルやブレーキを調整したり
対向車が重なったとき、どの車が動けばいいのかを瞬時に判断する経験の数

ロックダウンは、わたしに
弱くなることの必要性を教えてくれた

何もできない、ということは辛い
だけど人はいつか必ず、
できなくなることから逃れられない


どんなことがあっても大丈夫だと思えるくらいの感謝を集めたわたしは、

ワーストケースはベストケースの裏面にすぎないといつか思うのだと思う

あなたはあなたらしく、わたしはわたしらしく。