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色、
赤は血の色だった
今日は、サッカーのヨーロッパカップでトルコ🇹🇷が勝ったらしい
鮮やかな赤いトルコ国旗を背負い、赤い服に身を包み、音を立てて街を歩く大勢の人を見てわかる
ここは、3週間前に政治デモでナイフを振り回す人に刺されてひとりの警察官が命を落としたのと同じ街だ
映像にはドス黒い赤い血が滲んでいた
警察官を追悼する色は黒だった
わたしが真夏のワンピースを作るのに選んだ生地の色は
地下のレンガを連想させる冷たい青と紫
洋裁の講座で
元劇場の衣装を作っていたひとに教えてもらいながら布に糸を縫っていった
忍耐のある布や道具の扱い方を見ていると
こっちまで落ち着くことができる
身体に染みついた知識や経験を持つひとに出会えるのは楽しいし
わたしは黙々と作業ができて、満たされる
家に帰ってきて
瞑想しながら、勝利を強調するクラクションの鳴り響く音が遠くなっていくのを聴く
考えることに、意味がないことを思い出しながら
あなたはあなたらしく、わたしはわたしらしく。