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マッサージに出会うきっかけ

私がはじめてマッサージを受けたのは、どこだったかな。

たしかアメリカに住むメキシコ人の友達のうちで、友達がいつもお願いしてるマッサージの方に私もやってもらったときだったと思う。

すごく良いアロマの香りと、あとはくすぐったくてあまりリラックス出来なかったことを覚えている。

大学3年のとき、周りが就職活動を始めるなか私は1年間休学をしてアメリカに行くことにした。

自分が就職をして働くイメージがまったくできなかったからだ。

友達と行ったハワイで泊まっていたアパートの住人が庭で毎晩楽しそうにおしゃべりしているのを見て、アメリカの人ってなんか楽しそうだなと思った。


1ヵ月間サンディエゴの語学学校に通い、2ヵ月目からはロサンゼルスのホステルに住みながらカレッジでアートの授業を受けたり、夕方市民に開かれた無料の英語クラスに参加したりしていた。

そこで出会ったのが、メキシコ人のAnaと旦那さんのJoe. 

生粋のメキシコ人のふたりなのに、Joeは自分の目がアジア人のように穏やかだからという理由で、私を娘のように扱ってくれた。

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性格はとっても陽気♪

7ヵ月経ってアメリカを出て、AnaとJoeの家族の住むメキシコ、ユカタンに行くことにする。

北の地域は麻薬密売があって本当に危険だと聞いたので飛行機でメキシコシティまで行き、そこからいくつかの街に寄りながらカリブ海に面するユカタン半島をめざす。

カラフルな安宿に泊まり、市場で朝ごはんや濃厚なホットチョコレートを飲んだり、働く小さな女の子や物乞いをする人を眺めては、学生でふらふらと旅行している自分は何をしてるのか分からなくなったりした。

21歳の誕生日はひとりでテキーラを飲んだ。

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AnaとJoeの家族、甥っ子4兄弟たちは私と同じくらいの年齢で、すぐに仲良くなった。

家族のように受け入れてくれて、1ヵ月もの間お家に泊めてくれた。

おじいちゃんが朝ごはんを用意してくれたりマヤ語をいくつか教えてくれたりした。

家族みんながそれぞれの楽器を演奏して楽しんだり、紙で出来た牛に火をつけて走るお祭りを見に行ったり、チチェン・イッツァというマヤ文明の遺跡に連れて行ってもらったりした。

(その直後にマヤ文明が舞台の『アポカリプト』という映画を見てすごく恐ろしくなった)


初めて会う私にこんなにも親切にしてくれる人たちがいる。じゃあ私は何ができるのかと考えた。

答えが見つけられないと、苦しくなった。

何が人の役に立つことがしたい、そう思った。喜んでもらえること。役に立てること。

マッサージを習おうと思ったきっかけは、AnaとJoeとその家族がくれたのかもしれない。








あなたはあなたらしく、わたしはわたしらしく。