ドイツに移住するまでの道のり③仕事探し
2013.12.11
三角屋根の素敵なおうちに住むナターシャ。わたしはリビングにある大きなソファーで寝泊まりさせてもらいながら、仕事を探すことにする。いつまでも彼女の親切さに甘え続けるわけにはいかない。
はじめはベルリンに行こうと思っていた。
大きな街だし、ドイツの首都だし、きっと何かあるだろう。インターネットで見つかる多くの情報もベルリン発だ。
だけど、再会したナターシャや周りの人たちの生活と、穏やかで住みやすそうな街の雰囲気に惹かれていた。私は単に影響されやすいだけかもしれないが、知り合いが一人いることがものすごく心強かった。
そこからいちばん近くにある大きめの街でスパやマッサージの店舗を直接訪ねて、交渉してみる。
初めて歩く灰色の街と知らない人たちに、心臓はドキドキしていた。
大学で第二外国語として習っていたドイツ語もほとんどしゃべれなかったので、英語でなんとか仕事を探していることを伝える。
はじめに訪ねたタイマッサージサロンの人から返ってきた言葉は
「ビザは?ドイツ人と結婚してる?」
単身ワーキングホリデービザで来た私は、長期滞在できるビザが取れるように労働許可証を出してくれる雇用主を探していた。
家族には日本を出る時に1年だけのつもりと話していたけど、わたしは一時的な労働や曖昧な雇用形態ではなく、きちんとドイツの社会に入れるような仕事を探していた。お母さん、嘘ついた形になってごめんなさい。
3つ目に尋ねた店舗の人が
「City Spaは?そこで聞いてみたら?」
と教えてくれる。近くのスターバックスのfree wifi を使って、当時こんなメールを送っていた。
Sehr greehrter Herr,
My name is Mayumi from japan.
I'm very interested in working with you as a massage therapist.
I have experience doing massage for 2 years in Tokyo. I can do full body oil massage, reflexology massage, ayurveda abhyanga and thai traditional massage.
I just moved to Germany last week and I have working holiday visa for one year.
I can speak English. and I promise to learn speaking German. I apologize for writing in English now.
If you are interested in hiring me, please contact me with E-mail.
Thank you very much for your time.
Best regards,
返事がすぐに来て、その日の午後にオーナーに会って雇ってもらうことが決まる。その時に提示された条件は、
週40時間のフルタイムで、月給1200ユーロ。有給休暇は年20日。
最初の3ヶ月間は試用期間として月給900ユーロ。社会保険に加入。
住む家が見つかるまで、空いている一室を使っていいよ。
1200ユーロがどういう額なのかその瞬間にはわからなかったが、ドイツでの仕事と当面の居場所が見つかって、とにかく飛び上がるように嬉しかった。
(その日の夕方撮った写真、クリスマスに向けての光が綺麗だった)
興奮してナターシャに仕事が見つかったよと話すと、一緒に喜んでくれた。
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あなたはあなたらしく、わたしはわたしらしく。