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感情の溢れ出す場所
「先生からマッサージを習ったとき、感情的になって涙が止まらなかった」
とてもマッサージが上手で信頼できるわたしの同僚が言った
人の身体と感覚に触れるわたしたちの仕事は、想像される以上に、フィジカルでエモーショナルな仕事だと思っている
そのときの衝撃と体験を忘れられないように語る同僚の言葉に、わたしは深い興味を持った
マッサージをしていて、しているわたしが癒されることがたくさんある
相手がリラックスするのは、こちらも心地がいい
こちらの感情がほぐれたり、何かが伝わってきたりすることがある
同僚の感情を紐解き、涙が溢れ出すきっかけになったもの、そこにあるものはいったい、なんだったのだろう?
その尊敬するわたしの同僚は感覚が鋭く、繊細で、仕事がよくできる
直感に導かれるように決断し、旦那さんの才能を誇るように語り、耳で聴いた音をピアノで再現しようとする娘に、あなたなら必ずできる、と強く言い切る
忙しない性格の彼女にとって、集中してマッサージをしている時間は、オアシス的な時間のようだ
2年前、腕の痛みがあってわたしが整形外科と理学療法士さんを訪ねたとき、
キネシオロジーをする理学療法士さんが、特に強く身体に負荷を与えることなく、緊張していたわたしの身体と心のもつれをほどいてくれた
身体に空気が通るように、楽になるのを感じた
5年前に、なにかあった?と聞かれ、ちょうどドイツに引っ越して来た頃だと答えた
忘れてしまいがちだけれど、繊細なわたしたちの身体は、思考や日々の出来事に反応している
***
美しく咲いた花を見て、涙を流すことがある
それは、その花のもつ感情を、感じ取っているからかもしれない
強くそびえ立つ木に触れて優しさを感じるのは、その木が感じていることを想像できるからかもしれない
感じるままに身体を動かし、流れるように意識を動かし、そこにある点に注目し、対話して、息を流す
同僚の感情を紐解いた、感情の溢れ出す場所をわたしも見つけたいと思っている
本当の姿を知って、強く生きていくために
***
あなたはあなたらしく、わたしはわたしらしく。