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クラシックを覗くきっかけをくれたピアニストたち-1

こんにちは。中田真弓です。
皆さんはクラシックを聴きますか。

クラシックやジャズって、興味はあるものの、今さらどこからスタートすればいいかわからないと感じている人も多いのではないでしょうか。

何より私自身が長年そう感じていて、気になるなぁとは常々思いながらも、スルーしていたのでした。

ところが、そんな私を変えてくれたきっかけとなった一人が、今日お話するピアニスト、ウラジーミル・ホロヴィッツです。

これまでクラシックとは無縁だった人も、何かきっかけがあれば、入口にさえ入ってしまえば、中には見たこともない広い世界が広がっていますよ。
ぜひ新しい世界を覗いてみてくださいね。

もしかして、クラシックに詳しいという人には、何もわかっていなくて無礼があるかもしれません。
素人の意見として、笑っていただければ幸いです。

生涯現役の道を選んだウラジーミル・ホロヴィッツの『英雄ポロネーズ』

たまたまテレビで、初めてホロヴィッツの『英雄ポロネーズ』の演奏を聴いたとき、ハッと息を呑むとはこのこと、本当に息をするのも忘れるぐらい聴き入ってしまいました。

緩急、タッチのなめらかさと激しさ、徐々に盛り上がり、絶頂に達して勝ち誇るようなエンディング。
まるで一つの物語が紡がれていくようで、感動してしまいました。
緻密に作られた映画を観ているような感覚です。

当時の私は、ホロヴィッツというピアニストも、『英雄ポロネーズ』という曲も知らなかったのですが、あまりに気になって色々と調べてみました。
「気になって調べる」という行動を私に起こすだけの衝撃がありました。

そこから、ホロヴィッツの演奏する他の曲を聴いたり、『英雄ポロネーズ』を作曲したショパンの他の曲にも興味を持つようになったのです。

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もう一つの大きなインパクトは、テレビの映像でした。
画面に映るホロヴィッツの姿は、当時の私から見れば、自分の祖父以上に歳をとっているように見えたのです。

この年齢で、これだけのダイナミックで破壊力のある演奏を、さも簡単そうにちょちょいと弾いているように私には見えました。
年齢を重ねたからこその表現力の豊かさの中に、大きな川の流れのような力強さと、ピエロのような破天荒で尖った鋭さを同時に感じました。

あとで調べてわかったのですが、私が観た映像はわりと晩年に近いときのもので、ホロヴィッツはなんと70代後半。
80代で亡くなる直前まで人前で演奏をしていたというから驚きです。

晩年の演奏には、もちろん賛否両論があったようです。
ですが、演奏力が落ちたと言われても、最後の最後まで人前に立つ選択をした彼の人生の決断に心が震えました。

それは、自分がどう思われるかということよりも、自分の演奏を世界の一人でも多くの人に届けることで、その人に与えられるものがあると確信していたからこそだと思うのです。

彼の生き方は、その後の私の人生観に大きな影響をもたらしました。
歳をとって今より体力や能力が劣ったとしても、醜いと言われたとしても、そんな自分を受け入れつつ、笑いながら死ぬ直前まで誰かに何かを与える生き方をしたいものです。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今後も私の大好きなもの、暮らしへのこだわりについて発信していきます。
今日も素敵な一日になりますように。

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