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物を捨てられない理由

まず、物を捨てられない理由をまとめてみると、以下のようになります。

1. 他人優先

物を手放せない理由のひとつに、人からのいただき物を捨てられないというものがあります。「いただいた物が自分の好みじゃないから使わないけれど、人からいただいたものだから捨てられない」という人は、結構多いのではないでしょうか。これは、「人からもらったものは、捨ててはいけない」という思い込みがあるからです。

この思い込みを持つ人は、人からもらったものを捨てることに罪悪感を抱きます。人からもらったものを捨てるのは、なんとなくその人をぞんざいに扱う気がするという気持ちもあるからかもしれません。

しかし、その根本には、人からもらった物を捨てると、「人からどう思われるだろう」という怯えや不安があります。その気持ちはどこから来るのかというと、「人に嫌われたくない」という欲求です。

実は、人に嫌われたくないという気持ちは、自分より相手の価値観を優先していることにほかなりません。これは、他人の価値観で生きているというひとつの特徴です。「自分がどうしたい」という気持ちより、「相手にどう思われるか」の方が重要で、常に相手の顔色を伺います。相手を不快な気分にさせて嫌われることが怖いからです。

しかし、本当は、物をもらうということは、「気持ちをもらう」ということです。気持ちをしっかりと受け取って感謝し、感謝の気持ちを大切に持ち続ければよいのです。物はなくなっても、気持ちは記憶として心の中にきちんと残ります。物がなくなるとどうしても記憶が薄れてしまうという人は、写真を撮っておけば良いのです。気持ちだけ受け取って、物自体は他の誰かに譲って有効に使ってもらうほうが、よっぽど物も相手の気持ちも大切にしていることになるのではないでしょうか。

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2. 過去への執着

思い出の品を捨てられないというケースも多々あります。子どもの絵や旅行先のパンフレット、人からもらった手紙や年賀状などがこれに当たります。

この場合は、「その品がないと、思い出を思い出せない」という思い込みを持っている可能性が高いでしょう。このケースも、他人優先の場合と同じように、写真を撮っておけばいつでも思い出は蘇ります。

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それでも捨てられないという場合は、過去への執着が強いと考えられます。その当時の楽しかった思い出に囚われてしまっていますし、そういう時はほとんどの確率で、「今」を生きられていません。今が充実していないからこそ、過去に執着しているのです。「あの時以上の楽しい時間はもう来ない」とか「これから先は歳をとっていくだけだ」とか「今さら夢なんて追っても実現できるはずがない」とか、そういった未来への不安や諦めで、今を適当に過ごしてしまっている可能性が高いのです。

なぜ今が充実していないのかをしっかりと見つめ直し、未来に向かって今を生きることで、過去への執着を手放していきましょう。

3. 将来への不安(リスクへの過度な心配)

また、リスクに備えるためや、不安だからという理由で物が溜まっていく人もいます。例えば、何かの商品に付いていた空箱や紙袋を大量に取っておく人です。

こういった人は、「いつか使うかもしれない」という気持ちがあり、捨てることができません。使いたい時になくて、「取っておけば良かった」と後悔した経験がある人は、取っておく傾向が強いのです。

または、きれいな空箱や紙袋は捨てるのがもったいない、まだ使えるという理由で捨てられない場合もあるかもしれません。しかし、大抵クローゼットや押入れにしまっておいた空箱や紙袋は、使われずにただ溜まっているだけではないでしょうか。

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確かに、リスクに備えることは大切です。地震などの災害に備えて防災グッズを買っておくのは必要なことです。しかし、それ以外でなんとなく必要かもしれないと思うのは、不安からくる動機で、「今の自分に必要なもの」ではありません。今自分に必要のないものを増やしたとしても、場所が塞がるだけです。

紙袋は本当に気に入ったものをサイズ違いの3枚まで取っておく、空き箱は全部捨てて必要になったらちゃんとしたものを買う、などと決めておくと、場所を塞ぐことはありません。

もし必要になったら買うということに抵抗があるとしたら、お金を使うことに対して不安があるのかもしれません。その場合は、お金に対する思い込みを深く掘り下げる必要があります。

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