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毒素とは?

誰でも多かれ少なかれ、体の中に不要な毒素が溜まっています。体の中に毒素を溜めれば溜めるほど、健康に様々な弊害が生まれます。

生ゴミを放置しておくと悪臭やガスが発生しますよね。体内の毒素も同様で、これが血管を通って全身に循環してしまうイメージといえば、どれほど身体にとって良くないものかわかると思います。毒素はできるだけ体の中にない状態にし、万が一あっても溜まってしまう前に排除したいものです。

身体に不要な毒素には、体の外から入ってくるものと体内で発生するものの2種類があります。

●外から入ってくる毒素

環境から:大気汚染・水質汚染
食品から:添加物・残留農薬
生活から:喫煙・経皮毒・医薬品・電磁波

体の外から入ってくる毒素ですぐに思いつくのは、PM2.5やタバコの煙、過度なお酒などですよね。PM2.5やタバコの煙などは、空気を吸うことで体内に入ってきて、肺がんになるなどの話を聞いたことがあると思います。また、過度なお酒も、肝臓に良くないと頻繁に耳にするのではないでしょうか。

その他にも、食べ物に含まれる毒素として、野菜や果物などの残留農薬や、加工食品に含まれる食品添加物が挙げられます。パッケージの後ろなどに表示されている、あまり聞いたことのないカタカナが入った化学物質(ソルビン酸など)や化学記号(Na、Kなど)は、ほぼ添加物だと思って良いでしょう。たとえば着色料なら「赤色3号」などと記載されています。甘味料なら「アセスルファムK」や「サッカリンNa」、保存料なら「安息香酸ナトリウム」や「パラベン」などです。ちなみに、今挙げた甘味料は男性の精子を減らすほか、妊婦さんが摂取するのは危険だということが分かっていますし、保存料は発がん性が確認されています。

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さらに、毒素は皮膚からも入ってきます。経皮毒と言って、毎日使うシャンプーやリンス、化粧品などに含まれる人工的な化学物質は知らないうちに少しずつ皮膚から身体に入って来ます。最近、オーガニックやボタニカル商品が流行っているのは、できるだけ自然の原料で作られたものを、身体に取り入れようという考え方からです。

また、化学合成で作られている医薬品も、実は毒素です。漢方のような薬草などを原料に作られている薬は別ですが、現代の医薬品はほとんどが石油から化学合成で作られており、肝臓に負担をかけてしまいます。

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このように、体の外から入ってくる毒素は、人工的な化学物質がほとんどで、人間の体内では消化・分解できません。そのため、どんどん蓄積していきます。

その他、スマホやパソコン・電子レンジなどの電磁波も毒素です。電磁波は正式には、電磁場の振動が真空の中や物質の中を伝わってくる波動の総称で、紫外線や赤外線、可視光線、ラジオ・テレビの電波、レントゲン写真に使われるX線なども含まれます。その中でも、マイクロ波に分類される電磁波は人体に当たるとその一部が吸収され、発がん性や不妊、胎児への影響やその他の健康被害があることが報告されています。メカニズムはまだはっきりとは解明されていませんが、世界各国の医師や科学者はすでに健康にリスクがあるとして、警鐘を鳴らしています(2018年7月の学術雑誌「Environmental Pollution」で発表されたBelpomme氏らの論文など)。

スマホを枕元に置いて、アラームを目覚まし時計代わりにする人が多いですが、これは実はあまり体にはよくありません。私は、スマホのアラームを目覚まし時計代わりにしている人には、スマホを枕元から少し離れた場所に置くようにとお伝えしています。少しでも距離があると、影響も少なくすることができるからです。

●体内で発生する毒素

腸で:腸内有毒菌・宿便
ストレスで:ストレスホルモン・活性酸素
体の作用で:乳酸・アンモニア

一方、体内で発生する毒素で代表的なものは、バランスの崩れた腸内細菌です。よく悪玉菌が悪者にされますが、実は悪玉菌自体は決して悪いものではありません。悪玉菌が増えることが問題なのです。善玉菌と悪玉菌のバランスが保たれなくなったとき、悪玉菌は体内で悪さをする毒素となっていきます。

また、宿便も毒素です。宿便は毎日便通のある健康な人でも2〜5kgは溜まっていると言われますが、長い間体内に留まることで、毒性をより強力なものにします。そのため、宿便を出すと、体質が改善することがあります。

それから、活性酸素も毒素の一種です。活性酸素は本来、生きる上で必要な細胞伝達物質としての働きや細菌を殺してくれる免疫機能などを持っています。でも、増えすぎると自分の細胞も殺してしまうほど身体にダメージを与え、がんや糖尿病・高血圧などの生活習慣病の要因にもなるものです。

活性酸素が増える原因のひとつに心的ストレスがあります。一見、心的ストレスは体の機能とはあまり関係がないように思いますが、ストレスを感じると脳でストレスホルモンが生まれることが分かっています。つまり、ネガティブな否定感情が生まれるとストレスを感じてストレスホルモンが分泌され、活性酸素が発生するというしくみです。活性酸素が増えると免疫力が落ちて、なんとなく調子が悪いという不調の原因になります。

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その他、運動をしたあと筋肉で作られる乳酸やアンモニアなども、疲労物質と呼ばれ、体内で作られる毒素の一つです。


このように、毒素はたくさん存在しますが、現代人の体に毒素が蓄積されやすくなったのは、日常生活に添加物などの化学物質が増えすぎたことで、本来の人間に備わった解毒機能が追いつかなくなってしまったことが原因です。つまり、現代では普通の生活をしている限り、誰でも少しずつ毒素は体に溜まってしまっているのです。

また、生活習慣の変化により、解毒機能が活発になりづらくなってしまったことも一因です。毒素が蓄積される原因は、意外に身近なところにもあります。入浴をシャワーのみで済ます、運動不足、水分をあまり摂らないなどです。一人暮らしや忙しい人は特に、シャワーのみの入浴や運動不足になりやすいですよね。そんな人ほど、要注意なのです。

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