Mayumi.H

なにがほんとうで なにがうそかなんて、 だれにもわからない **Pink L…

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なにがほんとうで なにがうそかなんて、 だれにもわからない **Pink Lemonade...

最近の記事

人間そっくり

アイデンティティに触れたSF作品に出会うたびに 〝個〟 たらしめるものとは何なのかと考える。 血か、脳か、心臓か。 記憶か、こころか。 例えば脳以外を機械化してしまったら、それはわたしといえるのか。 機械ではなく、サイボーグだったらどうだろう。 記憶をそのままに、別の脳になったとしたら。 どこまでがわたしであって、どこからがわたしではなくなるのか。 そして 〝個〟 について考えると、同時に浮かぶことがもうひとつある。 〝個〟 に対する 〝ラベリング〟 がわから

    • きょう まどから ふくかぜは

      5月の終わり。 この時期になると、彼女のきらきらとした笑顔を思い出す。 知人 と呼ぶのが憚られるくらい、ほんの数回しかお会いしていない。 生後半年の息子を連れ引っ越した先でお会いした彼女は、わたしより一回りほど年上で 文字通りの、きらきらとした笑顔で 必ず出迎えてくれた。 睡眠、社会との繋がり、家族以外の大人との会話。 初めての育児は、人が人らしく生きていくために必要な要素を いとも簡単に、これでもかという程ピンポイントに握りつぶしてきた。 そんな毎日の中での

      • 陰翳礼讃

        こうやって、言葉を残そうと試みるのは人生でいったい何度目だろう。 日記もブログも何かをうみだすことも、1週間と続いたことがない。 それなのに、懲りずにまたこうして何かを残そうとしている。 自分のどうしようもなさが、どうしようもない。 本当に。 きっかけは、パートナーとの喧嘩だった。 パートナーなんて格好よく表現してみたけれど、法律上の夫である。 夫から頼まれていた仕事を、私が無下にした。 そうなる前に、相談をしてほしかったと夫は怒った。 ここまでは、その場での

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