ウーマン・イン・ブラック観劇 #向井理 #勝村政信

先日、ウーマン・イン・ブラックを鑑賞しました。

新幹線に飛び乗って一路、名古屋へ。
少し早めについたので近くの喫茶店でチーズアイスを食べて。
ホラーと聞き、できるだけ前情報入れずに頭の中も空っぽにして。

見終わった後、最初に思ったことは「観客の想像力も、創作の一部」ということ。
無理やり怖がらせるシーンは少なく、むしろ静かで静寂の無から恐怖心を膨らませていくような作品でした。
全てが主張してくる広告や動画にまみれる現代人な私たちには新鮮に感じられると思います。

以下、ネタバレも含みますのでご注意ください。
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舞台ウーマンインブラックの説明はこちらから

以下は感想メモです。

静けさが想像力を掻き立てる硬派なイギリス戯曲

イギリス戯曲ゆえ、導入部分は、周りくどく説明的でのめり込めなかった。

劇全体が静かであり、静寂であること自体に演出的要素がある。
誰かが鼻を啜る音、遅れてきた人が駆ける足音。全てがノイジーに聞こえてくる。
観客も「無音」であることを静かに求めてくる舞台だと感じた。

特に印象的だったのは会場が真っ暗になり、演者が照らす懐中電灯だけが明るく灯って幽霊を探すシーン。
懐中電灯の灯だけが頼りになる心細さにゾワゾワした。

俳優は2人だけ。高レベルな記憶力、演技力が求められる

俳優の勝村さん。
ドラマやサッカー番組でしか見たことがなかったけれど、さすが素晴らしい演技力で観客をずっとリードし続けていた。お一人で何人もの役を演じ分け、時にはストーリーテラーになり、2時間ずっと立ち回るプロの演劇者でした。
舞台俳優は、やはり舞台で見てこそ。
勝村さんの演技をまた見たい。


向井さんは観客と同じ目線で、反応やリアクションを作る受け手的な役回り。
ただどうしてもスタイルの良さ、顔の小ささに目が入ってしまう、ある意味では損な俳優さんかもしれません。(演技力の前に外見の良さばかり評価されてしまうという意味で。)

ただ、以前ハリーポッターの舞台も見たことがあり今回が2回目ですが、イギリスの硬派な戯曲と向井さん自身の品の良さは相性がいいな、と思います。
スタイルの良さと品の良さが彼のアドバンテージだとしたら、今回の役はピッタリ。

とにかく、やることやセリフ量が多いので大変だと思いますがしっかり、きっかりこなす優等生のような真面目な役者さんだと思いました。

舞台俳優ならではの色気、演技力はやはり生で見てこそ。
今回も素晴らしいお二人の贅沢な演技力で楽しく見させていただきました。

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