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Dreamers Summit NO1.小木曽光利さん

Dreamers Summitについて

ミウラ・ドルフィンズの低酸素室では、たくさんの「夢」を持った方々とお会いすることができます。低酸素トレーニングを行なって、高所登山・トレッキングへ出発、そして無事に帰国された後に、今までの取り組みや山旅の報告を聞く「Dreamers Summit」を昨年から開催していました。今までの「Dreamers Summit」の様子については、ホームページをご覧ください。

またイベントの開催も行なっていきたいと思っていますが、今はここのページで、私がお会いした素敵な方々を、少しずつ紹介したいと思います!

8000m峰14座−煌めきの刻−

小木曽さんと初めてお会いしたのは2012年で、その時の目的地は標高約5000mのネパールのマナスル峰の麓でした。小木曽さんは山岳会「ビスタリ会」の取りまとめ役で、登山の計画と、トレーニング計画、現地のツアー会社とのやり取りなど、全てを行っていました。仲間の方も小木曽さんをかなり頼りにしている様子でした。(☆小木曽さんのホームページは以下です)

トレーニング中のある日、「自分は8000m峰に登ることはできないけど、8000m峰全てのベースキャンプから8000m峰を写真に収めることと、その写真展を開くことが夢なんだ」と教えていただきました。それから、毎年のようにビスタリ会の方と一緒に8000m峰に行く計画をされ、出発前には必ずお仲間と一緒にトレーニングにもお越しいただくようになりました。

美しい景色を写真に収めるだけでなく、現地でも仲間の体調管理を行い、帰国後にはそのデータをまとめたものを私に送っていただきました。トレーニングしていた方の現場での状況をお聞きすることはとても貴重で有難いことです。実は、私の博士論文のデータの一部は、小木曽さんがまとめたデータをお借りしています。

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小木曽さんと最後にお会いしたのは2016年。それ以降はFacebookを通して、活動を拝見させていただいていました。8000m全山の写真を撮ることができただろうか?とか、「悪天候で満足な写真が撮れなかった山の写真を、できれば撮り直しに行きたい」と言われていた山には行けただろうか?など・・時々思い返すことはありました。

そんな中、2020年1月号の山と渓谷の雑誌を開いてみると、巻頭からとても大きく雄大な山の写真が飛び込んできました。そして撮影者の名前を見ると「おぎそ・みつとし」と書いてありました。さらに「8000m峰14座−煌めきの刻−」と題され、写真展が開催されることも紹介されていました。写真のあまりの美しさに衝撃を受けたのと同時に、涙が出そうになりました。思わずメールを送ったところ、お電話を頂戴しました。「14座の写真を撮れたことは本当に嬉しい。でもそれが叶ったことは①いつまでも夢を持つことが大事でそれを叶えるためにしっかり準備したこと、そして②素敵な仲間に出会えたこと、そのお陰だ」と仰っていました。そんな素敵な言葉を聞くことができたこと、私はとても幸せな気持ちになりました。

その後、2020年1月10日〜16日に銀座で開催された写真展にお邪魔しました。変わらない優しい口調で写真の説明をされる小木曽さん。それを熱心に聴講するたくさんの方々。山の写真に囲まれた会場は、たくさんの方々に埋め尽くされていました。6日間の写真展には約1,100名の方が訪れたと聞きました。そして中には「積極的に動けるのは70歳までだと思っていたけど、まだまだ頑張れる」と元気をもらった方もいたとのこと。

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自分の夢をあきらめずにこつこつと続けること、そしてその時間を仲間と共有してきたこと。写真展には小木曽さんの素晴らしい生き方が現れていました。

小木曽さんから学んだこと
・いくつになっても夢を追いかける三浦雄一郎精神
・無謀な挑戦ではなく、しっかりとした準備が大切
・自分だけでなく、仲間と一緒に夢の時間を共有する喜び

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