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高学年の子どもとの関係づくり

私は学童保育で働く「放課後支援員」です。学童保育での仕事はいつの間にか5年になり、その前は数年、小学校で講師として働いていましたので、子どもに関わる仕事をしだしてから、かなりの年数になってしまいました。

とは言うものの、放課後支援員は働く時間帯にも関係しているのだと思いますが、年齢層は高齢化しており、同業者の中ではまだまだ若手です。

また、新しくこの業界に足を踏み入れる方の方が、人生の上では私よりも先輩だったりします。人生の先輩に、保育に関する悩み相談をされることも増えてきて、その中身は子どもと保育者の世代感覚のギャップが原因で起きてくる問題が多いのではないかと、最近感じています。

というのも、いい具合に歳をとると、思春期のあの頃のあの感じをすっかり忘れてしまっているから、なんですよね。

今回は「ちょっと歳とってから学童保育現場に足突っ込んじゃったよー」「高学年女子こわっ!」て方々に向けてのメッセージです。

高学年(4.5.6年)との関わりには、まず、彼らの特性を理解することが不可欠です。

高学年はイライラしている

高学年は割と常にイライラしています笑 何にかというと、世の中の全てに、です。というのも、反抗期という名のホルモンバランスの乱れにより、今まで腹が立たなかったことにも腹が立つようになります。もうね、自分でもよく分からないけど「おはよう!」とか、「おかえり!」って言われただけでもイラッとするんですよ。だから、無視する。これを「私への反抗的態度だわ!」と受け取ってはあまりに短絡的なのです。

まずは、彼らのイライラを受けとめてやってください。大人なので、それくらいの余裕はあるはずです。思春期のあの頃を思い出して見てください。自分に触れるものを皆傷つけて歩いた、ナイフのような心を笑

そして、少し気分の良さそうな時に、最近ちょっとイライラしていたね、何かあったの?と聞いてあげたり、今の時期はみんなイライラするんだよ。と、共感してあげるのもいいかもしれません。

高学年はコンプレックスを抱えやすい

これも、皆さん覚えがあると思うのですが、高学年にもなると、すごく人の目を気にして、人と違うこととか、容姿を気にし始めます。

この気にしようは、大人から見ると大変大袈裟だったりするのですが、まだ経験や生きている環境が狭く比較対象となるモノが少ないのである意味自然なことなのです。それで、大人から見ると「え、そんなことまで!?」と、なってしまうのです。

コンプレックスの強い子によっては、人を攻撃して自分を守ろうとする子が多いです。例えば、自分が肥っていることを気にしている子は痩せている子に対して「痩せすぎじゃない?」など、他人の容姿を否定することで自分の容姿を肯定するような感じ。

もし、高学年な自分に対して、嫌なことをズバズバ言ってくるようでしたら、カッとなったりショックを受けずに、「なんでそんなことを言うのだろう…」と分析してみてください。その子の普段の生活や、容姿、言動に、コンプレックスを感じる何かが隠されているかもしれません。

それがわかれば、彼らのどんなキツい言葉でも一旦受けとめて、怒るだけじゃなく、存在自体をきちんと認めることろから話ができます。それが、今後の関係を左右するのです。

高学年は実は役に立ちたい

子どもって、「誰かの役に立ちたい」気持ちがとてもが強い生き物です。なのに、「ものすごく楽したい」生き物でもあります。ややこしいでしょう。本人達もこの両方の感覚の狭間でいつも揺れ動いているはずです。

特に高学年ともなれば、自立心やプライドも出てきているので、役に立ちたいとは思っているのに「やりなさい」と上から目線で言われることにとても腹が立ちます。また、人の目を気にすることもあり、「先生の言うことをきく優等生に見られたくない」という感覚もあるので、そう簡単に率先して何かをやってくれることはないのです。

「高学年のやる気が出る」法則は、この2つ。

○信頼出来る大人から「やってくれる?」とお願いされること

○自分がやりたいと思ったことがやれること

上の二つの条件のどちらかがあった時、彼らのやる気は発動します。もし、何か行事のお手伝いを任せる時は、試しに企画の段階から子ども達に任せるのが、成功のカギですよ。

今回は高学年の特性を大きく3つに取り上げて、そこから見える関わり方のコツを書いてみました。高学年に苦手意識のある教育関係の皆さん、是非お試し下さい♪

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