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猫鳴りをよんで



あらすじ

流産した哀しみの中にいる夫婦が捨て猫を飼い始める。モンと名付けられた猫は、夫婦や思春期の闇にあがく少年の心に、不思議な存在感で寄り添ってゆく。まるで、すべてを見透かしているかのように。そして20年の歳月が過ぎ、モンは最期の日々を迎えていた。濃密な文章力で、生きるものすべての心の内奥を描き出した傑作。

上記Amazonのリンクより引用


雑多な感想

モンの最期は涙を流さずに読むことができませんでした。何回も本を置かないと涙でタオルがベチャベチャになるぐらい‥‥
最後は家では読めないので、電車の中で読みました。そして、やっぱり泣いた‥


元々祖母の家にいた猫を私は溺愛していて、老衰で亡くなったあと、強い後悔と二度と猫に近寄らない決意を持ち生きてきました。
たまにしかみない猫でさえ、あんなに別れが辛いのだから、「自分の」猫が亡くなったら、耐えられない。
母も猫好きではあったものの、実家ではお迎えすることはないだろうと思っていたのですが、
なんだかんだ、実家に猫が現れたんです。
凛々しい顔立ちの賢い女の子です。

モンの最期は、私が看取ることになるかもしれないうちの子の最期の事を思わせて‥
弱っていく姿が不憫とかかわいそうとか、そういうことはまたちがう、読んでいて取り乱すような、
ただただ自分が辛いのだと、弱っていく猫の姿を見る自分が辛いのだと思いました。
私は、その時を「自然」なことと受け入れようと思えるのだろうか。

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