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20191207 KINEMAS韓国2日目


どこかで昨晩の余韻の残る、ゆったりとした朝。
みんな徐々に起き出して、街へ朝ごはんを食べにゆく。天気は曇りときどき小雨。

みやしーさんが見つけてくれていた鶏のスープのお店へ。気づいたらもう昼前だが、どことなく懐かしい朝の雰囲気がある。
店は賑わっていて、少し待って2つのテーブルに分かれて着席。

おうどんかごはんかどちらかを選べるようだったのでおうどんにした。そして、韓国の料理屋さんはだいたいのお店がキムチ食べほうだい。これはうれしい。そしておいしい。
みやしーさんはいつも旅の段取りを整えてくれる。あらかじめ現地にも行ってみて、全部調整して手配して準備して、バンドのまんなかで歌って、お酒も飲んで、また名古屋に帰る。そう考えるとわたし、ほんとうについて行ってるだけだな。感謝しきりです。

髭が気になるらしいムッティーさん。コートのジッパーを上まであげると髭に癖がつくらしい。旅中、しきりに髭を撫でていた。

帰りに通った道に、落書きゾーンがあった。消されたりしないのかな。

通り沿い、工事中の現場の壁にはポスターが貼ってあった。アジアツアーだって、と言ってボランさんはしばらくポスターを眺めていた。

宿に戻って、到着した慶司さんとミキティーさんと合流。とりあえず、乾杯からはじめる。

恒例行事、トランプでベッド決め。180cm超えの男性二人、壊れかけのベッドで寝るの刑。

ムッティーさんはなんだかお腹の調子が悪そう。マイ・アナル・イズ・デンジャー……と言ったきりじっと動かなくなった。

少し休んでスタジオへ。

ここで現地の案内をしてくれるカンくんと合流。名古屋で音楽をしていたころにボランさんと知り合ったらしい。

音楽をやっている人を見ていると、むかし、の付き合いが続いていてすごいなと思う。続けていると自然とそうなるのだろうか。わたしにはそういう長い知り合いというものがほとんどいない。

スタジオにはマイク用の使い捨てカバーがあって、これが衛生的だとボーカル陣に好評。アイジーでも導入してくださいとのこと。

いったん宿に戻って支度をして、ライブハウスへ。本日の箱はCLUB BBANG。
言われていた入り時間に箱についたが誰もいない。海外ではよくあることらしい。メンバー動じない。前回も訪れたという近所のパン屋さんに寄ることに。

青い鳥というパン屋さん、日本人がオーナーをされているらしい。たしかに日本のパン屋さんっぽい内装だった。二人いた店員さんもふつうに日本語を話していた。ありがたい。しばしのあいだ、みんなパンタイム。

スタッフさんがいらして箱の中へ。謎のリハ待ちタイムが長く、みんなだらだらとしてくる。記念撮影などして時間を潰す。そのうち名古屋からいらしたあさみさんが合流。はじめまして。ソフトな人当たりの方。

リハ、ビールタイムなどを経て本番開始。キネマズはトップバッターでの演奏。
ハケ後音源を流してくれる仕様らしく、不意にPlay backが流れた。なぜか笑みがこぼれる。

2番手はthe williams。
他のメンバーがちょくちょくタバコを吸いに行ったりビールを買ったりして休憩しているあいだも、慶司さんはずっとまっすぐステージを見ていた。

ステージに立つthe williamsのメンバーを見て「かわいいなー」と言う。
慶司さんの話を聞いていると、慶司さんは本当に音楽が好きなんだなと感じる。自分がなにかをこんなふうに好きでいるかと問われると、そうではないだろうなという気がする。

さいごはYOUNG AMSTERDAM。かっこいい。なんだかステージ全体がデザインされているように見える。
メンバーに日本語が話せる方がいて、MCで、次は東京の歌を歌うと言う。曲名、この言葉には二つの意味があると教えてくれた。ひとつは東京、もうひとつは憧れという意味だと。

最後にみんなで集合写真を撮った。
CLUB BBANG、終わってしまったあとのお遊戯会のような雰囲気の舞台。でもどこか温かな感じがした。

打ち上げは、近所のサムギョプサルのお店。たべほうだいで超安かったのだ。すばらしい。ビールもマッコリもチャミスルもたくさん飲んだので、ここから先の写真はブレブレで話にならない。
最後のまともな写真は、CDにサインをするあやこさんの手元。

ビールにチャミスルを入れて飲むソメク(爆弾酒と書くらしい)という飲みかたがあるらしく、癖もなく、且つアルコール度数を増すことができるという裏技みたいな酒だった。
あと、チャミスルの瓶を手に持ち、素早く上下をひっくり返して瓶の中に渦巻きを作って下からライトで照らすという宴会芸(?)を見せてもらった。否応なしに盛り上がってしまった。まだまだ若い。

はしゃぎつつ宿に戻って就寝。

旅中はいつも、気になったことや思ったことのメモを取っているのだが、この日、「旅というか世界だな」という言葉が残っていた。残念なことに今となってはまったく意味が分からない。

むかし、音楽が好きだった。ほんとうに好きだった。
いまもそりゃ好きだけれど、わたしにはこれだけだとか、これ以外いらない、みたいにして縋るようにして好きでいたあのころと比べると、熱量や気持ちの置き方はぜんぜんちがう。他に好きなものや大切に思うものもずいぶんと増えた。
KINEMASといると、みんな、それぞれの好きかた、それぞれの愛しかたで音楽に親しみを持っているのだなとわかる。そういう人たちと一緒にいられることがうれしい。
想像していなかった未来だが、いまこんな形で音楽に関われてうれしいなとこの日つくづくおもった。


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