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20191209 KINEMAS韓国4日目


朝早くに名古屋組が発つ。みんな、めずらしく起きて、宿の外までお見送りをする。「こんなことすんの初めてや」と誰かが言った。いつも帰り際は、静かに、少しずついなくなる。

京都組と、あと一泊するあさみさんだけが残る。部屋がなんだか広く感じる。もう少し眠る。
起きて、身だしなみを整えていると、あさみさんが「みんなを見送ると寂しくなっちゃいそうなので、先に出ます」と言って、宿をあとにした。

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あさみさん、職場があと1日休みをくれたのでひとりでもう一泊していくとのことで、ガイドブックも持ってきて行きたい場所などちゃんと調べてきたらしい。穏やかでおっとりしているふうだけれどしっかりてきぱきした人だった。
慶司さんが「バンド界隈にはああいう人少ないから新鮮やわー」と言っていた。わたしのまわりにもあまりいない。こういうちゃんとした人ってほんとうにいるんだ、と思った。我が身を鑑みる。

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残った慶司さんとムッティーさんとわたしで、空港に向かう前になにか食べようと外に出た。ところが店が開いてない。
一見やってます風に看板灯したりしているのだが、ぜんぜんやってない。11時開店の飲食店が多いようだ。果てには24時間営業と書いてある店もやってない。どういうことなの。営業時間変わったの? それともそういう気分なの?

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最終的に、慶司さんが探してくれた24時間営業のチェーン店に入った。美味しかったし、備え付けのキムチの一つが大根の輪切りそのままキムチになっているタイプのカクテキですばらしかったです。ハサミでじょきじょき切っていただきました。

思いの外時間が迫っている。早足で食べて、荷物を持って、弘大駅から電車に乗って空港へ。
行きも通ったデジタルメディアシティ駅、これなんなんでしょうね、と話していると、電車から出たらブゥンってなるんちゃう、とムッティーさん。そうか。タナカさんがデジタルメディアシティにログインしました的な。電脳化されるかんじの。駅も、そうなり得る感じのデジタルサイバー空間に見えた。

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無事空港について、なんとかチェックインも済ませ、搭乗。
ムッティーさん、税関のところで麻薬犬にめちゃくちゃ嗅がれていました。

飛行機の中、向こう側の窓から、来たときよりあかるく眩しく夕日が照っていた。もうまわりには日本人ばかりだ。旅が終わる。

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入国審査の前に、卵が置いてあった。置いていったのかな、忘れちゃったのかな。
空港から京都駅まではいつも通りシャトルバスで。京都駅に着いて、まだ早い時間だったのでバスで帰ることにした。

荷物が重いんだまた。長い階段を、キャリーケースを持ち上げながらえっちらおっちら降りていると、女性がひとり、「一緒に持ちましょうか?」と声をかけてくれた。ついテンパって「や、大丈夫です! ありがとうございます!」と咄嗟に返事してしまったが、やさしい人がいるもんだなあとじーんときた。つかれていたのか。

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バス乗り場へ向かうとき、京都タワーが見える。帰ってきちゃったんだな。また帰ってきたなあ。京都タワーを見ると、いつも複雑な気分になる。
いつもの市バスに乗って、家に帰った。今回の目標、①ものをなくさない、②食べ物にあたらない、を無事達成。

思い出が増えることを花束のように思う。
こうやって1日1日のエピソードが重なって、花を1本1本集めて大きな花束を作るみたいにして思い出が増えてゆく。わたしはすぐに忘れてしまうので、こうして形にして、いつか花が枯れても、何かの拍子に思い出すことができればいいなと思っている。

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おしまい。


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