【#青ブラ文学部】ある悪役の話
出逢った時はお互い敵同士で憎しみ合っていた。
けど、何回か戦っているうちに彼の良さに気づいて惹かれていった。
それでも敵側として倒さなくてはならない使命に苦しめられた。
いよいよ最終決戦で、私が勝った。
彼が手を抜いてくれたおかげだ。
私は世界を手に入れたと同時に、大きな愛を失った。
その損失感は凄まじく、どんなに酒に溺れても、どんなに大金を使おうとしても満たされなかった。
やがて、私は無気力・無感情になった。
このまま生きてもしょうがないと思った私はピストルを顳顬にあてた。
来世で逢える事を信じて。
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