未病

初めて漢方をもらいにいったときに聞いた言葉。
まだ病気にあらず。
病気になってしまう前に予防していこうねという、中国の予防医学の考え方だ。

この未病ってメンタルヘルスでもとても大切な考えだ。

私が初めて認知行動療法に出会ったのは約2年前。仕事にくすぶっており、何をしてもうまくいってないと感じ人から何を言われても自分ができてない奴ダメな奴と受け取っていた。
仕事に行くことも辛くて、未来に希望なんか一切持てずヤル気はあるのに何をしていいか分からずカラカラと音がするほどの空回りを繰り返していた。

そんなときに職場に新しく入ったのが臨床心理士の資格を持つ人だった。
いかんせんカラカラの時期だったので人のことが信用できず、新しく入ってきたその人のことも当たり前のように敵だと判断していた。

毎日職場で仕事をする中でどんどんその人の能力の高さがわかっていった。そして仕事上で頼ったり相談をすることが増え信頼関係が築かれていった。
それでも自分の中での仕事へのくすぶりは消えず、苦手なことは苦手なままだった。
そんなときにその人が関わったことで周りの人の心を癒し、無気力状態の人をもどんどんと前向きになって行く様を見た。
私だったらイラっとしてしまうことにも、違う視点での意見や提案をしてくれるのを見た。
その様を見てその人に一体何の知識を使っているのかと質問をしたときに、帰ってきた答えが認知行動療法だった。
そして「人はマイナスから0やプラスにするのは大変だ。だから0にならないようマイナスにならないように自分とうまく付き合う方法を一緒に考えていきたい」と言っていた。

今自分がマイナスに片足を突っ込んでこの言葉の意味がよくわかる。
心が傾くとそこから派生するかのように新たな不安が生まれる。
「胃が痛くなってきたぞ。呼吸が浅い。これは今日も夜寝付けないんじゃないか。明日の仕事で人に当たってしまうかもしれない」
どんどんと雑草のように不安が伸びて行く。

これがさらに増幅しないように、これ以上自分の首を絞めないように0からプラスに予防していこう。

#メンタル
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