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わたしについて

わたしが占い師になった理由

「悟が亡くなりました」

わたしが占い師になった発端は、このLINEからでした。
母からきたこのLINEから、すべてが始まりました。
自己紹介をします。

少しずつ、語ってはきたけれど、きちんとまとめて語って公開することが出来なかった「理由」です。
蠍座の季節が終わってしまう前に、お話しようと思います。

2019年の秋、わたしはまだ普通の人でした。
占いは好きな雑誌のWEBサイトで、暇つぶしにチェックするだけ。
どこにでもいる、普通の会社員でした。

わたしには弟が居ました。
わたしと違い、良く出来た両親自慢の弟でした。
クソがつくほど実直で、両親の言うことを素直に聞いて、両親の望む大学に行き、両親の望んだ資格を取って、世間体の良い職に就いていました。

対してわたしは、(田舎特有の価値観で)長女というだけで何に置いても男子より、三歩下がって我慢するよう躾けられました。
父親に拳で殴られるのもいつもわたしだけです。
出来・不出来を比べられ、わたしは弟に対しては、親愛と嫉妬、情と憎悪のどちらも抱いて生きてきました。

それでも成人して少しの間は仲の良い姉弟でした。
変わってしまったのは弟が早くに結婚してからです。

弟夫婦を跡取りとして両親がより優遇するようになり、わたしを雑に扱うようになりました。
その後、祖母が亡くなり親族で財産争いになった際、父が私に向かって、
「弟の将来のために早く死んでくれ」と言ったことが大きな大きな決定打になりました。
わたしの人生の中の一つの分岐点だったと思います。


話を少し戻します。
2019年の秋、わたしが普通の会社員だったある日、ふしぎな夢を見ました。

夢の中でわたしは山登りをしていました。
その山は死者と生者が邂逅できる山で、道中、さまざまな場所で再会を果たす人々と行き交いました。
頂上まで登ると、夜店がたくさん並んでいて、その中の一つの店先に、非常に年老いた白い猫がおりました。

毛がボサボサで、見るからに老いているとわかる猫です。
その猫に人の言葉で話しかけられました。

「一つ持っているものをくれるなら、願い事を叶えてやる」

夢なので荒唐無稽です。
わたしの胸には白い玉のブローチが二つ、付いていました。
「二つあるから一つあげる」と猫に差し出しました。
すると猫はすぐさまわたしがあげたものを食べてしまったのです。
「美味い、美味い」と言いながら。
「美味かったから願い事は叶えてやる」と言われました。
夢はここで終わりです。
ここで、わたしの目が覚めたから。

冒頭のLINEが来ていました。
早朝、母から、弟が亡くなったというLINEでした。

このあとは、いろいろあって、しばらく何も考えることができませんでした。
ただずっとひっかかっていたのはあの奇妙な夢のこと。

わたしは正直に言いますと、少しほっとして、安心してしまったのです。
罪深いことです。
このあたりの言語化は控えます。
まだうまくまとめられません。
もう少し閉じ込めておきたいのです。

けれど、憎悪していたけれど、それと同じくらい弟のことを愛していたので、この出来事からずっと、わたしは、あの奇妙な夢の謎を解く方法はないかと見えない世界にハマっていくようになりました。


あれこれ探したけれど、答えをくれたのは西洋占星術でした。

♦︎弟が亡くなった日、わたしはノード回帰を迎えていて、あの山は死者と生者が出逢える山(ノード)だったということ。
♦︎ノード回帰を迎える人は、出産や死などの大きな転機を迎えやすいこと。(※さまざまな出方があります)
♦︎縁ある他者を自分事に大きく巻き込んでしまいやすいこと。
♦︎その年、弟のMCに土星-冥王星がピッタリ合になっていたこと。
♦︎わたしと弟は、出生図で、月とリリスがお互いに入れ違いになっていたこと。
♦︎魂の双子ともいうべき存在だったため、夢の中でわたしは白い玉(魂)を二つ所持していたこと。
♦︎一つ差し出したあの白い玉は、弟の魂だったのではないかということ。


あの日死ぬべき運命だったのは、本当はわたしだったのではないかということ。

わたしは弟を憎みながらも(実際彼が亡くなってから驚くほど明るく生きられるようになった)、 半身のように思っていたので、
半身を亡くした痛みを供養するようにして、彼が見られなかった未来を見たい、知り得なかった世界を知りたいと思うようになりました。

わたしが占い師になるきっかけは罪と痛みから始まりました。
人の魂(運命、死)を入れ替えてしまったことは、(そんなことが出来るのかどうかも含めて)これからもずっと、わたしの中でくすぶり続けるのだと思います。

わたしのASCにはキロンがあり、二重ヨッドの頂点になっています。
だからきっと、この痛みを抱えて生きることも、わたしが自分で選んだこと。
この痛みがあることこそが、わたしがわたしで在るゆえん。

だからずっと、この傷口は、治しません。 この傷口を大切に抱えて生きます。

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