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家系の因縁をあらわす小惑星のおはなし①

先日スターゲイザー学習会に参加してからずっと、ケンタウロス族のことが頭から離れません。

ケンタウロス族とは、主に以下の3つの小惑星。
①キロン(土星と天王星を繋ぐ役割)
②フォルス(土星と海王星を繋ぐ役割)
③ネッスス(土星と冥王星を繋ぐ役割)

出生図で土星とトラサタのアスペクトがある方はもちろん、
トラサタを考察する際のヒントになるのではないかと思うのです。
ケンタウロス族の小惑星は、いずれも家系の因縁(カルマ)や傷に関わるそう。
何世代にも渡って家系に刻まれた業や傷を紐解くヒントにもなりそうです。

では、キロン・フォルス・ネッススの3人のケンタウロス族の小惑星が、
なぜ、家系の因縁や業に関係するのか?

ギリシャ神話を調べたところ、なんとなくですが見えてきました。
この3人は全員、英雄ヘラクレスとの因縁があります。
また、ヘラクレスを含めて全員、死の運命を辿っています。
複雑に絡み合った因縁の果てに。

(ヘラクレスは獅子座、蟹座、射手座の成り立ちにも関係しており、そのあたりも別途考察してみたいです。)

今回は因縁の発端となったフォルス(小惑星番号5145)について考察します。


神話

ヘラクレスはあるとき、人喰いの怪物、大猪を退治するため、ケンタウロス族のフォルスに助力を求めました。

フォルスはキロン(ケイローン)と同じく、ケンタウロス族の中では異質な存在で、半獣特有の野蛮さもなく、理性的で賢いケンタウロスだったそうです。
フォルスはヘラクレスに協力し、ヘラクレスは見事怪物を退治しますが、
彼はフォルスが保管していたケンタウロス族共有の酒を勝手に開けて飲んでしまいました。

実はフォルスは酒の神からこのワイン樽を預かっていた酒の番人。
この樽という枠組みが土星であり、中身の酒が海王星です。

ヘラクレスがケンタウロス族の酒を勝手に飲んだことで、ケンタウロスの一族は怒り、ヘラクレスに争いを仕掛けます。
ヘラクレスは謝るどころか、ヒュドラの猛毒を仕込んだ弓矢で応戦するのでした。

争いのさなか、フォルスはヘラクレスの放った小さな矢に射抜かれて仲間が死んだことに驚き、 死体から毒矢を引き抜いて、興味本位で眺めていました。
その際、誤って自分の足に弓矢を落としてしまい、毒がまわって死んでしまいます。
哀れなフォルスは後にケンタウロス座となりました。

小惑星フォルスの占星術的な象意は、
・自己犠牲
・小さなターニングポイントが大きな影響を及ぼす
・依存症の治癒
・興味本位の行動から痛い目に遭う
・三世代に渡る影響

だそうですが、果たしてどうなのでしょう。
フォルスがヘラクレスと接触したことがきっかけとなり、
この後、キロン、ネッスス、ディアネイラ(ヘラクレスの妻)、ヘラクレス……と次々に登場人物が亡くなっていきます。

わたしには、ワイン樽の蓋が外れた(土星の規範から外れた)ことで、
海王星の象徴(混沌、混乱、不倫、詐欺、喪失、癒し)があふれ出たように思えるのです。

ちなみにフォルスは獅子座0度で発見されたそう。
獅子座はヘラクレスが倒したネメアの獅子のことで、獅子座が英雄のシンボルになったのは、ヘラクレスがこの獅子の鎧を着ていたからだそうです。

ところで、トランジットの小惑星フォルスの象意の中には、
【覚醒・解放】というものがあります。

「土星の制限を外し海王星の夢に触れることで魂本来の目的を思い出す」 というものがあるようなのですが、自分のトランジットを確認したら、ノード回帰の年にノード軸に合になっていました。
この時期は弟が亡くなった時期と重なり、わたしが占いの道へと入るきっかけになった年でもあります。
わたしの人生最大のターニングポイントでした。

まさに、ワイン樽の蓋(土星の制限)が外れ、中の酒(海王星の夢、占いや癒し、混乱、喪失)が溢れた年でした。

②へ続きます。

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