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私の英語多読遍歴117:The Good Sister

洋書ファンクラブの渡辺由佳里さんの紹介ツイートで気になっていた本がセールになっていたので。

双子のRoseとFern。Fernは自閉症スペクトラムでRoseの助けなしには生きていけないと思っており、RoseもまたFernを守ることを生きがいにしているようだった。ある日FernはRoseが不妊に悩んでいることを知り、ならば自分が代わりに子供を産もうと思い立つ。そこで職場である図書館で出会った男性に早速デートを申し込むが、目的とは別にだんだんとFernは彼に惹かれていく。

Fernを第三者視点で語るパートと、Roseの日記という形で話は進んでいきます。Fernのパートは、はたから見ればすっとんきょうな言動とそれが引き起こす事件、周りの人たちとの交流などほっこりしていて楽しいのですが、Roseのパートは過去に彼女たちが母親から受けた仕打ち、虐待の経験などトラウマが満載の辛い話になっています。Fernから見た事実とRoseから見た事実、それが違って見えるのはFernの特性のせいかなと思って読んでいました。

ネタバレを避けると何も言えないのですが、とりあえず怖い。怖かった。ツイスト具合が絶妙で読んでいるほうもうまい具合に騙されます。ネタバレを踏まずに読んでみて欲しいです。後半のページターナーっぷりはすごいの一言。読みながら心拍数上がってたと思う。読むのが遅くてもどかしい…!と自分に腹がたつほどにのめりこみました。

Fernは自分の特性をよく理解していて、本を読んだり教えられたりすることでどうやって人とコミュニケーションを取るのかなどを学んでいます。時にぎこちないのですが、同僚たちもまたそれを理解しているようなのがとてもいい。

Fernパートでほっこりして、Roseパートで悲しくなって、そして物語は急展開ということで正月から読むにふさわしいかはともかく(年末からの持ち越しですが)すごく面白かったです。

以上「The Good Sister」でした。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。面白い本にたくさん出会えますように。

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