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英語学習のコツ:フォニックス

ようやくつかんだ「英語できますよの証明」英検1級。せっかくだからこの成功体験をシェアしたい。のでここでひっそりと私なりの英語学習TIPSを公開していきたいと思います。

まずはフォニックスについて。

英語学習者はたくさんいますが、その多くがターゲットとなる試験対策本を”回す”という方法をとられていると思います。単語帳、文法書、リスニングリーディング各種対策… 問題集をやる=勉強な人って多いですよね。それも一つの方法ですが、根っこからしっかりした英語力を身につけたいなら、問題集より先にやってほしいことがあります。

それがフォニックス

初心者も初級者も中級者も上級者も、英語を上達させたいと思ったら最初にやってほしいのがフォニックスです。

フォニックスってなに

フォニックス(英: Phonics)とは、英語において、綴り字と発音との間に規則性を明示し、正しい読み方の学習を容易にさせる方法の一つである。英語圏の子供や外国人に英語の読み方を教える方法として用いられている。(Wikipediaより)

ようは、文字であるアルファベットと音を対にして覚えて正しい読み方を身につけるための学習法です。母音、子音、それぞれ決まった音があるので、それがどんな音か、どうやってその音を出すのかを学ぶのがフォニックスです。

!英語の音にはきちんとルールがある!

そのルールを知ることで見たことのない単語も読めるようになりますし、耳で聞いた音でスペルがわかるようになります。(例外はある)

単音の音声だけではなく、スペルの組み合わせも大事です。

例えばcake。このaは[ei]と読みます。ケーキじゃなくてケィクに近い。
take, make, bake, sake...全部[ei]です。このスペルと音のルールを知るのがフォニックスです。

これを知っていると知らない単語、例えばgakeとあっても、ゲィクかな?と想像がつきます。(例を上げるために作ったので存在しない単語です)
そして逆に、音を聞くだけでスペルが想像できます。なのでスペルを覚えやすくなるという副次効果もあります。

なぜ英語の音を知る必要があるの?

別に知らなくても聞こえてるよ?って思う人。もともとすごく耳がよくて音の違いに敏感な人以外、だいたいの人は日本語の音で近いものを勝手にあてて聞いています。そしてそれで発音するので、どうしても違う音になっているんです。

人間は生後数ヶ月程度で周りで使われる音にないものは認識するのをやめるという実験結果があります。効率的に脳を使うための素晴らしい仕組みですが、そのため長く日本語環境で生きている人ほど「日本語で使われている音」に脳が勝手に音をあてはめます。

子供のほうが英語らしい発音になりやすく、大人になる程日本語なまりが消えないのはこの脳の変換が強固になっているからではないかと私は感じています。
(だから素直な人、耳のいい人ほど発音矯正がうまくいきやすい)

フォニックスとリスニングの深い関係

発音だから関係するのはスピーキングでしょ?別にジャパニーズイングリッシュでも通じればいいし、という人もいます。が、発音ルールを知ることでリスニングが劇的に改善します。

発音できない音は聞き取れない

ここテストに出ます。

いや聞き取れるよ、っていう人は聞こえた音を日本語になおして理解している可能性が。Computer=こんぴゅーたー じゃないです。
カタカナ英語は本当にやっかいです。聞こえたような気がするし、脳にこびりついた音はなかなか消えません。そして相手に通じません。全然違う音だからです。

逆に日本語を学ぶ外国人の発音も、ローマ字をフォニックス読みするので日本語の音と違いますよね。Kotatsu=コゥテァツゥ みたいな。お互い違う音を使う言語なのに自国の言語の音に合わせるのでなんか変なんです。

私自身、フォニックスから発音を学んでみてびっくりしました。だってそんなふうに聞こえていなかったのに、習ってみたら聞こえるようになったから。

なかなか直せないところ、「えーそんなん言ってる?」って思ってました。それで英語のポッドキャストなどをその部分に気をつけて聴いてみたら、言ってる!!!今まで聞こえていなかったんですねー。知らなかったから私の脳は無視していたわけです。

こちらののもときょうこさんのnoteでも、リスニングにはフォニックスが有効ということを実体験から説明しておられます。

フォニックスを学ぶには

できれば発音指導をしてくれるところできっちり教えてもらうのがいいです。なぜなら、脳が間違ったまま認識していると違いに気がつかないから。

◆オンラインスクールでの発音指導

私もここで発音レッスンを受けました。声の出し方から口の形まで徹底的に鍛えられます。ひとつひとつの音にまでフォーカスして細かくチェックされるので、指摘を受け入れる素直な心で受けましょう。

この発音クラスで教えてもらえることを書籍化したのがこちら

オンラインクラスは英語での説明ですが、書籍は日本語で説明されています。QRコードから実際の音の出し方や口の動きなどの動画を見ることができます。

発音の基礎を習って理解したら、このクラスで音のつながりも練習するとより上達します。イントネーションや表情なども特訓されるので、動作までアメリカ人ぽくなれますw

耳の良さとものまねに自信があるなら、Youtubeなど音声でフォニックスを教えているものをみて、それから自分の発音を録音し、聞き比べて違いを直すという方法でも。音を出すときの口や舌の動きも基本的に決まっていますので、そこも気をつけてみてください。

◆自習おすすめサイト

かわいい、わかりやすい、オチがある
お子さんが声をあてているのですが、だんだん成長していくのも感慨深い。

シャドウイングにはご注意を

シャドウイングというのは、流れる英文を少し遅れて追いかけるように発音することで、自然な発音、リズムなどが得られるということで人気の勉強法ですね。
しかし…

音の違いがわからないままシャドウイングすると、間違った音のまま発音する癖がつきます。

私もシャドウイング、やっていました。ネイティブの音源を追いかけるのだから私の発音はステキになるはずと信じていたのですが、聞こえていない音、間違った発音に気づかず続けていたために、「なんとなくそれっぽいけど妙に聞きづらい」英語になっていたのです。

そしてどうしても細かいところが聞き取れない。ディクテーションなどしてみると一目瞭然でした。

聞こえたままを発音しろっていいますよね。でも、聞こえていないものは発音できません。発音のルールを知れば、聞こえるようになります。

初心者から上級者まで

もしこれを読んでいるあなたがこれから英語をやろうと思っている初心者ならラッキーです。変な癖がないうちにはじめることで、スムーズに英語力を伸ばしていくことができます。でもカタカナ英語、外来語には気をつけて。

英語圏では学校で最初に子供たちに教えるのがフォニックスです。外国からきた子供たちに英語を教えるときもまずフォニックス。それくらい重要なのにどうして日本ではやらないのか不思議でなりません。。

ただ、小学生くらいまでの子供はまず英語の音を先に浴びるほうが伸びると思います。学校へ行って文字を習う前の子供は、テレビや会話で音声で言語を浴び続けますよね。Eテレとか。それから文字でも遅くないと思います。

そしてあなたがある程度英語学習を続けてきてそこそこリスニングもできるし話せるよという中級者以上なら、今までの音はいったん忘れてフォニックスを学んでください。

脳は私たちのために良かれと思って使いやすい音をあてはめてくれますが、言語学習においてはそれは完全に余計なお世話なのです。一度まっさらな赤ん坊の気持ちになって、聞こえる音に身を委ねてください。(なんの話)

脳にだまされない、そんな強い決意でフォニックスを学んでほしいです。

フォニックスを習ったあとにすること

フォニックスはルールなので、覚えた後に必要なのは実践です。
サッカーでも野球でも、ルールブックを読んで覚えたら次は試合を観たり、実際にプレイしますよね。

ネイティブスピーカーの話す英語を聞きましょう。
ポッドキャストでも、ラジオでも、スピーチでもゲーム実況でもいいです。

そして、ルールにそって話されていることを確認してください。

ただし、フォニックスは基本アメリカンアクセントなので、ブリティッシュその他のアクセントの場合やや異なった音になっていることも多々あります。ある程度慣れてきたらいろいろなアクセントに慣れることは大事ですが、最初は混乱するのでアメリカンアクセントのものを中心にしたほうが良いです。

それからシャドウイングなり音読なりを開始するとその効果は爆上がりです。

フォニックスで限界突破

私がフォニックスをきちんと学んだのは、独学で英語を学んで4年、そこそこ流暢だけれどいまひとつ垢抜けない中上級レベルのときでした。
中級の出口付近でずっと足踏みをしていたときに発音の矯正を始め、まずリスニングが、そして音読の際の発音がよくなりました。

話すときはまだまだ元の悪い癖が顔を出すので(話す内容を考えるのに必死で発音まで気が回らない)、考えなくても正しい音が出せるようになるまでもっと練習が必要ですが、それでも相手に聞き返されないレベルでは話せるようになりました。最初からフォニックスやっとけばなあと思うところです。

TOEICや英検のリスニングも、学ぶ前に比べて驚くほどくっきりと聞こえるようになりました。試験のリスニングはだいたいきれいな英語で話しているのでフォニックスの効果は非常に大きいです。

なので、どのレベルの人でも、フォニックスは英語力の上達に効きます

ネイティブスピーカーはペラペラペラ〜と話していますが、そこには実はちゃんとルールがあるのです。第二言語として学ぶ私たちは音の認識も発声の仕方も日本語仕様にカスタマイズされていますので、そこを理解した上で矯正していくことが大事です。

日本の英語教育でも義務として最初から教えてほしいフォニックス、まだやっていなければ、是非!英語学習に取り入れてみてください。

まとめ

・フォニックスとは英語の音のルールである

・知らない音は聞こえない

・できたら習ったほうがいい

・リスニングにも効果大

・フォニックスをやってからシャドウイング・音読へ

・初心者から上級者まで効果あり

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お読みいただきありがとうございました。
このnoteがあなたの英語の学習にお役にたつことを願っています。

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