見出し画像

私の英語多読遍歴73:Range: Why Generalists Triumph in a Specialized World

昔からいろいろ手を出してはすぐに飽き、特にこれといって得意と胸を張って言えるものがありません。いわゆる器用貧乏。色々なことがそこそこ上手くできるものの、趣味が高じて仕事に…とは決してならない中途半端。

なにかにハマってどんどん上達したり仕事になったりしている人が眩しくてたまらなかったときに気になったこの本。

2020年冬のビル・ゲイツおすすめ本リストにもあがっており、そして安かった…
ので、もしや器用貧乏の生きる道が書いてあるのかもしれないと思い読んでみました。

しょっぱなから「幼少期から卓越した才能と英才教育によってトップに上り詰めたタイガー・ウッズ」と「若い頃はいろいろなスポーツをやってみたけど遅まきながらテニスを始めたらトッププレーヤーになったフェデラー」という雲の上すぎて参考にならんわという例から始まってしまい、やっぱり中途半端はどうしたってあかんのか…とかるく絶望を覚えました。

が、しかしその後は、「素人の思いつきから医者や遺伝学者が想像もしなかった症例の発見に成功した人」や「倒産寸前の花札会社任天堂がゲーム会社として大成功したのは一人の多趣味なエンジニアのおかげだった」など面白い例をいろいろとあげつつ、専門的な知識を深く掘り下げるだけでは狭い視野になってしまう危険性とさまざまな分野を知っていることのメリットが語られていきます。

NASAのチャレンジャー号の悲劇は、慣習に依存し末端の個人の違和感を無視した結果起こったという考察は日本の大企業病なども彷彿とさせました。縦にも横にも常に視野をひろげて考えることは大事だなと。

たくさんの経験があるというのは悪いことではない。これは私もよく感じます。若い頃のバイトの経験が意外にあとで役に立ったり、かつてライトオタクだった経験が今中学生の娘に「話がわかる母」と思われるのに役立っていたり。例がしょーもないですがw

結局のところ、なにかに強い興味を持ってスペシャリストになるか、いろいろ広く浅く手を出すダブラーになるかはその人次第だと思うのですが、特に子供を育てるうえで「これからの時代はスペシャリストでなければ!」とこだわる必要もないのかな、と一人の母としては思いました。

しかし英語はなかなかに読みにくかったです。面白い例のときはさくさく進むのですが、自分が興味ない分野だとわからないし面白くないし2ページもたたず眠くなり…実例と解説、考察のくり返しなので、論文読んでいるような感じかなあ…?結構難しい(物語ではあまりみない)単語もよく出て、曖昧な理解のまま読み切った感じです。途中読み返して「あれ?ここ読んだっけ?」って思うくらいw

そんな感じなので読み切るのに結構かかってしまいましたが、読んだことで視野が少し広がった気がします。これからも気になることには年齢など気にせずどんどん手を出していこう、そう思いました。

以上、「Range: Why Generalists Triumph in a Specialized World」でした。

もしよろしければサポートいただけると励みになります。いただいたサポートは学習の糧として使わせていただきます。